「クラウド アトラス」を観て 〜永劫回帰とその印と
こんばんわ、Kaloです。
先日、遠隔セッションを受けてくださったYUKIEさんが、こんな素敵な記事を書いてくださって。
そして、この記事の中で『クラウド アトラス』という映画を紹介されていました。貼ってくれていたYouTubeのトレーラーを観たらとっても面白そうだったので、すぐに観てみました。
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この『クラウド アトラス』という映画は、今、Wikiを見ていてびっくり。2004年に発表されたイギリスのデイヴィッド・ミッチェル氏の小説が原作だそうです。
デイヴィッド・ミッチェル氏は、昔書いたこの記事の冒頭で、少しだけご紹介していたのですが、東田直樹さんの本を翻訳した作家さんでした。
そしてこの作品は、1849年〜2321年の時代の違う世界に生きている6人のそれぞれの物語がシンクロしながら同時進行していく物語なのですが、設定としては、この世界は、あらゆる全てのものがまったく同じように永遠にくり返されるというニーチェの「永劫回帰」がテーマになっています。
さらにこの映画の監督は、あの『マトリックス』を撮ったウォシャウスキー姉妹とトム・ティクヴァという方が、6つの物語を3つづつに分けて監督しています。いや、ほんと。面白くない訳がない。っていう(笑)。
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で、ですが。この記事では、映画のご紹介を書きたいわけではなく。
何か、小さな欠片のようなものが散りばめられているような感覚やシンクロに感じることがあったので、それを備忘録として書き留めておこうという感じです。
なので、映画をご覧になっていない方にはちょっとイミフかもしれませんが、それはぜひ映画を観ていただくことにして(苦笑)。あとはWikiにも、それぞれのストーリが載っていますので、ぜひご参照ください。
「ほうき星のアザ」
展開される6つの物語に出てくる人物には、ほうき星のような形をしたアザが身体のどこかに共通してあることから、この時代を超えた6人は同一の「魂」で、つまりは輪廻転生をしているのだと感じるよう描かれています。
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これで思い出したのですが、
先日、ゆみさんが遠隔セッションを受けてくださって。
(ご感想を記事にしてくださっています)
このときに、ゆみさんの過去世の一人と思われる男性のリーディングをしたのですが、実はこんな場面がありました。
ゆみさんからは「右手の人差し指、見てみましたが1cmくらいの傷のような跡がありました」とご報告をいただきました。
映画を観ていて、リンクしました。
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そういえば、私は右の二の腕にほくろがあります。
これは物心がついた頃からあるのですが、小さい頃からずっと、そのほくろを見ながら、なぜか「私である印」というふうに感じていました。
もしかしたら、
私たちにはそうした隠された「印」があるのかもしれません。
数字、さまざまな「印」
また、これは身体に刻まれた「印(しるし)」ではありませんが、
先日実家に帰って、母と話をしていて、最近、寝たきりになっている父を心配している母が「おじいちゃんもおばあちゃん(父の父母)も、8のつく日に亡くなっているのよ。お兄ちゃん(一昨年天逝した私の兄)も8日だったでしょ?だから8のつく日は心配になるのよ。」と。
こうした、不思議な数字の一致みたいなものも、何か隠された「印(しるし)」のひとつだと感じています。
ちなみに、母の一番上の兄(私にとっての叔父)は第二次世界大戦で、グアム/サイパン沖で亡くなったと言われています。骨は帰ってきていません。
国からのお知らせで命日となっている日が、その数十年後に生まれた私の誕生日と同じ9月30日。
意味があるとかないとかではなく。
天が刻んでいる「韻」。「目印」みたいなもの。
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この映画では「6」という数字で韻を踏んでいます。
・6つの物語の構成になっていること。
・1931年の物語で音楽家の主人公が創り上げる幻の名曲が『クラウド・アトラス六重奏』。
・この音楽家の彼が恋する相手であり、1973年の物語にも原発の闇を暴く科学者として出てくる「シックス・スミス」という人物の名前。
シックス(=6)。
特にこのシックス・スミスという人物は、原作本に出てくるそのままの名前なのですが、「スミス」といえば、映画マトリックスに出てきた「エージェント・スミス」とシンクロします。
イギリスの作家が原作の小説を書いた時点で意図的にこの名前にしたのかどうかはわかりませんが、マトリックスの監督が映画化をするなんて…不思議なシンクロのように見えました。
ちなみに、エージェントスミスを演じていた役者さん(ヒューゴ・ウィーヴィング)が、この映画ではシックス・スミスの役。ではなくて、殺し屋や悪魔の声という存在など、いわゆる真実から人を引き離す「闇」を表現する役として6つの物語にわたって登場しています。
この映画では、数字以外にも、
水(海/川)、橋、青い石などがシーンの韻として踏まれて出てきます。
また階級や信仰についても。
「ソンミ451」
2144年設定の「伝説のクローン少女と革命」という物語の中で、ファブリカントと呼ばれる遺伝子操作で作られたクローン人間が出てきます。
そのファブリカントは、現代の食肉工場で製造されている生命とダブるような映像表現をされていて、さらに舞台が韓国の「ソウル」でもあったので、
私的には「オクジャ」という映画とリンクしました。
行き過ぎた人間の「貪り」。
舞台がソウル(=魂)なのもなんだか粋です。
ファブリカントであるソンミ451は、まるでオクジャがそうであったように革命家たちに助けられて、悲劇の人生を生きた救世主として言葉を残して処刑されます。それがこの映画全編にわたってのテーマになっています。
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2321年の物語では、この「ソンミ451」を女神として信仰している島の人たちの物語になっています。
そこに「昔の人」の技術を持つプレシエント族の女性メロニムが来て、
「ソンミは神じゃない。滅びてしまった半島で数百年前に亡くなった人よ。
ソンミは奇跡の存在で神の化身だとアベスは教えている。でもそれは違うの。人々の意識を改革しようとして死んだ悲劇の人物なのよ。」と真実を伝えるシーンがありましたが、私はそのシーンをイエスとキリスト教に被せているように感じました。
間違った言い伝え。神もまた人間である。
気づきを促す言葉たち
映画の中では、いくつもの気づきを促すようなセリフが散りばめられていました。それはまるで仏教やヨガの経典に書かれているような言葉にも似ています。最後に、そのセリフたちを貼っておきます。
xxx.LoveLoveLove