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急ぐことをやめたら

急ぐことをやめた。歩行者用の青信号が点滅しても渡ろうとしない。ホームに到着している電車に走れば間に合いそうでも走らない。
そうやって急ぐことをやめた。やめたらなんだか気持ちに余裕ができてイライラしなくなった。

元々は電車から降りて駅の階段を急いで登っていたらつまずいて転倒してしまったのだった。意外と足が上がってなくて段差に足を取られ脛を打ってしまった。それはまた別の問題なのだが転倒して大怪我をしてしまうことを危惧してまず駅で走らないことにした。ホームに電車が到着していて急いで階段を降りていったら間に合いそうな場合でも急がない。

歩行者用信号の場合は点滅を始めると早く渡らなければという心理が働き走って渡るようになるがその時にやはり転んではいけないので次の青信号まで待つようにした。

気持ちにゆとりができると何に対しでも優しくなれる気がする。急ぐことをやめた私のささやかな気づきである。

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