最高の余韻を忘れない方法
良いことがあり、悪いことがある。
この話は、ただの女々しい男の、ただの独り言。
僕は目の前のスーパードライの泡をみつめ、ジョッキを通して思い浮かべる。
ちょっとした、、、
通過地点のお祝いのビール。
その日、僕は大切な思い出をつくり、それを両手でそっと胸に整列させた。
別に誰かに話したいわけではなく、しいていえば一緒に過ごした大切な人と共有したい。
そんな気持ちわかる?
でもいつか忘れてしまうかもしれない。
だからこの気持ちを、いつも胸の最前列においておこう。
ふと心をのぞけば見える位置に。
この話は、そんな自分へのメモなんだ。
僕は表面張力を続けるジョッキの泡をくちびるにつける。
歯ブラシといったら歯磨き粉を連想するように、今の思いを今日も明日も夢にみたい。
忘れたくない。
思い出にしたくないから。
だから僕は現在進行形にしてしまおう
その時の色
その時のあたたかさ
その時のドキドキした気持ち
必死な顔
やっと正面から見れるようになった目
どれをとっても心に思いがこだまする。
時間と思い出の曲線というものがあるのなら、一般的には時間が長い方が思い出が多く、曲線はきれいに右45度にあがっていくんだろうな。
視線をテーブルに落とし、思いをふけながらジョッキの汗にふれてみる。
意を決したように喉に流し込んだ黄色い液体が僕を幾分熱くする。
でもね。
違うことだってあると僕は信じたい。
時間が短くてもさ
きっと伝わってる
だって、ぜんぜん会えない0じゃなくて、少しでも会えた1だから。
相手の思いが流れてきた量が多ければ、それはきっと、キレイじゃなくても右肩あがり。
客観的なキレイな曲線なんていらないよ。
僕たちのペースで。タイミングでいい。
つまりは、余韻を残す方法と言いながら
僕は余韻をつくれていない。
いつも思いを素直に送り、相手の思いを受け入れる。
そしたらきっと。余韻はいつも進行形。
逆説的にはなるけど、そんな毎日が最高の余韻を心の最前列にとどめる方法なんだと思う。
3杯目のスーパードライの泡が、そろそろなくなりそうだ。
年齢とともに控えめになる自分がいる。
でも、同じくらい大切な人との時間の貴重さが身に染みる。
伝えたいこと?
ないよ。
これは僕の独り言。
ちょっとだけね。右側の揺れを想像しながら思いにふけった独り言。
もうなに言ってるかわかんねぇ……
そんな気持ちも現在進行形で心の最前列においておこうw
3杯目のスーパードライのジョッキが空になった。
そろそろ帰る時間だ。
最後まで読んでくれてありがとう。
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