田舎で暮らして、よその田舎や消滅集落も見て気づいたド田舎の人口減少理由
徳島県南部で育ち、学生時代は愛媛に拠点を構え、
高知県や香川県を含む四国の田舎を飛び回って、
色々な人から話を聞きました。
そこで気づいた話をコンパクトにまとまてみました。
なぜ田舎には仕事がないのか?
田舎には仕事がないから人が集まらないという話を聞いたことがあると思います。少なくともこの記事を見てくれる人はそうだと思います。
なぜ、田舎には仕事がないのでしょうか?
結論を言えば、いえ、田舎にも仕事はあるのですよ。という話なのです。
田舎の仕事は福祉サービスが一番大きいでしょう。それから宅配サービスなどが続き、公的サービスがその後続くといった感じでしょうか?あとは建築関係や一次産業でしょう。
たとえば、高知県の安芸地域にある安田町を訪れた際に
伺った話なのですが、床屋さんをしたいけれども人口規模的にやっていけない人口なので、他の自治体へ引っ越された人の話を聞きました。
最近、地方活性化伝道師の某氏は30分圏内には50万人いるでしょ?みたいな話をされる人もいますが、全部が全部そうではありません。私のところだと足しても10万人もいるかどうかのところです。
多分、小学校が1つの自治体で1学校運営できるかが、
地方消滅へと向かう損益分岐点のような気もします。
話を戻しまして、仕事の話ですが、
あるゆず農家さんはゆずだけで年収500万円あると仰られていました。
ゆずは11月の収穫が忙しいだけで、オフシーズンは草刈と防除と剪定ぐらいしかないはずです。ゆずは他の果実よりも扱いが簡単ですので、わざわざ摘果している人はあまり見たことがないです。が、後を継ぐ人はいないようでした。
結局、思ったのは仕事とのマッチングが大事だと思います。
やりたい仕事をやりたい人がやりたいだけできるように
様々な体験から気づいたのは、ある一定の商圏人口を下回ると、
やりたいことはできなくなります。
生活に密着しているような仕事からなくなっていきます。
医療・教育やスーパーや美容などサービス業が消えていきます。
しかし、仕事は突如無くなるわけではなく、後継者の問題で消えていく。
いわゆるモノカルチャー的な一村一品運動などは懐疑的に私は見ています。
「この作物を作りたいならヨソの村で住め」と言わんとしているようにこれを知ったとき最初に思いました。
大切なのは、その自治体にいる若い人が何故、ヨソへと出ていくのか?をしっかり考え止めることと、多岐にわたる小さい仕事がたけのこのようにいっぱいあるのが健全だと思います。カタカナで書くと、ダイバーシティなスモールビジネスへのコミットかなぁと。
サテライトオフィスが流行れば、サテライトオフィスに便乗し、箱物ブームのときには城やら遊園地など一辺倒にやってしまうのは私はどうかと思います。
自治体の産業の多角化が大事だと思います。そのための投資戦略としてのポートフォリオ戦略を各自治体が考えているかどうか?地方の行末の崖上にいるような気がしてなりません。
仕事の種類が増えれば、やりたいと手を挙げる人も内からも外からも増えるでしょう。もちろん若い人が魅力を感じるようなものではないといけませんが。仕事とやりたい人とのマッチング率を増やせるかどうかにかかっています。偏見ですが恋愛上手な人が上の立場だとうまくいくでしょうね。私では難しいです。