航空整備士のメリット
航空整備士であること(もしくは整備士経験)のメリット・デメリットをお伝えします。
記事の内容に個人の主観も入っておりますので、ご了承ください。
先に項目を羅列していきます。
(メリット)
1、工具を使いこなせる
2、機械に強くなる
3、大事なことを確認する癖がつく
1、工具を使いこなせる
航空機整備には、日常的に使うドライバーのようなものから、飛行機の整備専用のものまで、何百ものツールが存在します。
使い方を覚えることはもちろんのことですが、手元にあるツールの用途を応用させて指定用途以外の使い方をすることも多々あります。
フラットドライバー(マイナスドライバー)で例えると、
平らな部分を隙間に入れて「てこの原理」を使ったり、
持ち手の重い部分をハンマー代わりに使ったりと
フラットドライバー一本でも様々な用途を生み出せます。
2、機械に強くなる
現場の整備士は毎日工業部品を見て触って過ごします。
部品の分解や組み立てを行うたびに、その部品の動く仕組みや構成の全体像を理解していきます。
抽象的な例ですが、「お客様の座席のリクライニングは、この部品を押すとここが動いて、最終的に背もたれが倒れるようになっている」といった具合です。
物事を筋道立てて考えれるようになるようなイメージです。
また不具合修復作業は頻繁に発生します。
基本的に故障は、ハードもしくはソフトの面で壊れているのかで分けられます。
長年整備をしていると、どこが原因で壊れているのかを突き詰めるのが上手くなります。
私の場合は、上記のような経験を活用し、
自家用車や家電などを、飛行機を触るような感覚で取り扱うようになりました。
家のワイヤレス掃除機が壊れたとしても、
・コンセントから電気はきているか
・充電器が壊れているのか
・バッテリーがへたっているのか
・詰まりなどのメカニカル的なものが原因なのか
といったように、作動を順序立てて原因を考えていきます。
3、大事なことを確認する癖がつく
整備で最も重要なことは正確さです。
ボルト1本の締め忘れが墜落につながるといった話も耳にするかと思います。
作業のミスを防ぐために、整備士は作業の重要なポイントで立ち止まって、指差し呼称して確認したりします。
そのような癖は、日常生活でも出てきます。
外出する際に「ドアの鍵閉めたかな」「スマホもったかな」等です。
(玄関で指差し呼称まではしませんが・・・)
次回はデメリットについて記載予定です。