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不具合のある飛行機は飛ばしてもいいの?

飛行機は不具合が1つもない状態で飛ばすことが理想的です。

しかしながら現実は甘くなく、すぐに壊れます。
・長い時間飛行機して細かい振動でコンピューターに不具合が発生
・飛行機に鳥が当たって胴体が凹んだ
・客室のシートをお客様が誤って破損させた 等が原因です。

そして各エアラインはその全ての不具合を修復できる余裕(人員、時間)はなく、不具合を持ち越したまま飛ばしています。

果たしてそのようなことは法的に許されるのでしょうか?

答えは許されます。


許容の度合いは不具合の重要度によって異なります。

軽度な不具合(客室の破損など)
→整備側で記録、管理して持ち越すのみ

重要な不具合(システムの故障)
→記録、管理に加えて、MELを使う

以上の処理を行えば飛行させることができます。


MELとは「システムに不具合がある状態で飛ばす基準」です。

Minimum
Equipment 
List
の略です。

例えば機内のエアコンを制御するコンピューターは2台装備されており
1台が壊れたとします。
飛行機の状態としては、エアコンに不具合はあるけど、まだ使えるという状態です。

このような場合に整備士が不具合を認識し、
MELを使って飛ばすか、はたまた飛行機を予備機と交換(シップチェンジ)するかパイロットと協議します。

MELを使って運航する場合、さまざまな制約が発生します。
(飛行高度、毎便追加の点検など)

また例で挙げた上記のエアコンの不具合の場合は、
残りの一台が壊れたらエアコンが使えなくなるので、早期修復が求められます。

また修復期限も定められている為、
期限までに
・不具合の特定
・交換部品の確保
・修復要員、時間の確保
・アテが外れて修復出来なかった場合の、別の修復プランの作成

を行う必要があります。

MELに該当する不具合が発生すると、整備士の仕事は急増するのです。

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