〘自作詩〙雲の上、虹の切れ端②
《大団円》
生きるということは
死んでいくということ
生きている人を
過去に誰かが
不完全な死体と呼んだ
生きた果てに
完全な死体になるのだと
なら僕は完全な死体になるために
今できることをしよう
だってそうじゃないか
どうせなるなら美しい死体に
ハッピーエンドで幕を閉じよう
《山道》
緑なく
鳥鳴かず
赤茶色の土と砂利と岩
そして霧
どこを歩いているのか
どこを目指しているのか
何をしているのか
どうすればいいか
「行こうぜ兄弟」
こいつがいるなら
まだ歩ける
《堕天》
下界はうるせえ
ごちゃごちゃと
ぎらぎら眩しく
耳がキンとなり
視界がぐにゃる
下界はうるせえ
それでも耐えろ
我々は天界から
おちたのだから
《ブルーのグラス》
サングラスかけとると
これが本物の色だと思い込む
サングラス外したら
うわまぶしっなって
ちゃうやんかボケ
もっと浅い色やのに
鮮明なもんやなあ
世界ちうんは色まみれや
まあ俺はサングラス越しでええわ
流れとる血の赤は目に毒やわ
ばったばったと倒れとる人人人
俺は見て見ぬふりをせんといかん
歩みを止めるわけにはいかんねん
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