僕らは変わらず生きていく。

2020年夏はコロナと猛暑だった。9月になったが今日も暑い。
コロナは僕らを露呈させた。75年前と本質的に何ら変わってないことに僕は衝撃を受けた。上野駅前で応召学生を送り「大いなる自由を愛せ」の大のぼりを掲げた反体制学生は今なら何と叫ぶのか。
庭の生きものたちは今日も精一杯生きている。一匹のメダカの稚魚が大人に混じってエサに食らいつく。この池で生まれ奇跡的に大人に食われず生き残ったチビは今の僕の先生だ。
コロナは疲れた。この半年間で痩せこけた思考が少しづつ回りだす。電車はすっかり満員。雑談も復活。
この先も僕らは変わらず生きていく。

※「すべての空の下で２」という雑多な短文を連ねる試みの一節。