降ったり止んだりの、傘マークの空模様。
そんな連休のさなか、とある本について書いてみたいと思います。
『なんか気分が晴れる言葉をください』
塩谷直也著(2013年 保育社)
厚さ1cm ほどの薄めの本。
ちなみに、マンガではありません(っぽい表紙ですが)。
牧師さんが書いた本で、「聖書が教えてくれる50 の生きる知恵」というサブタイトルがついてます(ここで引いちゃう人もいるのかしら・・)
青山学院大学・法学部で「キリスト教概論」の教鞭もとる著者。
ふだん、学生達から、いろいろな悩みごとの質問をされるそう。
聖書の言葉をガイドにしながら、“応答” するそうで(解答ではなく)、そんな質問の中から、50個を選んで編集された「Q&A」式です。
Q&A(出版社抜粋)より
えっ・・・牧師さんですよね?
私はクリスチャンではないけれど、牧師といえば、「右の頬を打たれたら、左の頬をも差し出しなさい」なんて静かに諭すイメージ。生真面目で慈悲深く、かつ、少しばかり説教臭い感じ(すみません)。
ところが、この牧師さん・・・上の概要を見ただけも、ちょっと型破りと思いますよね?
1つ1つの詳細を読み進めると、実にユニークで柔軟、かなり視野が広い方だと感じます。例え話など交えながら、フランクに解りやすく。クスッと笑えたり、ジーンときたり、「そうきたか~」と、ぽんと膝を叩きたくなるような。
若者なら、「かったるいなー」なんて思わずに、いったん受け入れられそうな。
年齢や信仰に関係なく、気軽に読める内容。私もコロナ禍の頃、たまたま目次を見て、興味をそそられたのがきっかけでした。
中身を3つ程、ご紹介します。
(Q :質問。A:回答)
このように「Q&A」が続きます。
全体に、軽妙洒脱なA(答え)でありながら、本心に敏感な若い人たちに真剣に向き合った視点で、解答ではなく「応答」というのも、謙虚さを感じました。
応答に対して、別の生徒から新たな質問が生まれ、対話が生まれ、やがて対話の向こうに、新たな景色が見えてくる。新たな景色が生まれれば、若者たちは新たな一歩を踏み出すことができる――そのように前書きにもあったけれど、やっぱり上からでなく、共に学ぼうとする立ち位置なんですね。聖書にあるような、「謙遜」という心の在り方も教えられた気がします。
実母に貸していて、最近手元に帰ってきた本だけど、久しぶりに読むと、何だか「心に響く詩のようでもあるなぁ」と思いました。
本を閉じ、見上げた梅雨空も少しだけ明るくなってきたようです。
長文お読み下さり、ありがとうございます。
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※出版社様
一人でも多くの方にこの良書を知って頂きたく
内容のご紹介をいくつかさせて頂きましたが、
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