ジェベル雪中ツーリング
年明け、ジェベルで紀伊半島中部の林道を走りに出かけた。
行き先は川湯温泉近くの県道241号から安川渓谷へ抜ける林道。
2019年秋に国道371号側から走ったが、途中のトンネルで通行止めだったので、今度は反対側から走ってやろうと企んでいた。
年末から結構冷え込む日が続いていた。前日からの雪模様で路面はウエット。
朝7時ごろ出発、海南市内を抜けて海南高原(県道18号)から国道424号へ。
南へ下っているがどんどん気温が下がっている感じがする。
途中の電光掲示板はマイナス2度を表示していた・・。
冷えてきたのでトイレ休憩に椿山ダム横道のほっとステーションみやまの里へ立ち寄る。水たまりは見事に凍っていた・・。
このまま国道を南下すると危ないかもしれないと思ったのと、晴れ予報だったにも関わらず太陽が顔を出さないので引き返すことにした。この時点で時刻は8時半。
同じ道を引き返すのは面白くないので違う道を回って帰る事にした。
国道424号からそれて日高川沿いをぐるり。
そのまま国道424号へ戻ればよかったが、天気が良くなってきたんで山手方面(県道194号)へ行ってしまった。
なんだか辺りは雪景色、路面は意外と大丈夫。
トンネルを抜けた先の分岐を左に進めば林道白馬線に繋がるはず。
久しぶりに走ってみるか・・軽い気持ちで坂道を登りだした。
が、そもそもの間違い・・。
雪が増えてきたかな〜
と思って進んでいくと、完全な雪道・・・
4輪車の轍があったので通行止めにはなっていないだろう、ということでどんどん進む。
登れなくなったら引き返せばいいやと思って気がついたら林道白馬線分岐に出ていた。そこそこの積雪。
天気も良くなってきた。
4輪車の轍は新しい。
龍神スカイライン方面へ行けなくはないが、昼までには帰れそうにないので御坊方面(左折)へ行くことにした。分岐してからすぐ道はどんどん下ってそしてまた登る。結構な急坂でバイクを降りて押さなければ厳しかったのでちょっと焦った。新品タイヤがよかった♪ IRC GP-22は雪道でもなかなかのもんだ。
あとは下り坂しかないはず。調子に乗ったら止まれなくなるのでスピードはゆっくり。
眺めがいいところで休憩。サーモスに入れてきた温かいお茶を飲む。これだけでも寒さがマシになる。
ようやく白馬トンネルへ降りる分岐。
ここからが勝負だ。交通量の少ない急坂路を下る。アイスバーンは必至・・。
かなりの急坂下り坂・・・。
リヤブレーキをメインに使うが、舐める程度でないとすぐロックする始末。コーナータイトで歩くスピード以下で走る・・・。走ること以外に何も考えない、考えてはいけない、考えられない。今に集中する、これがマインドフルネス?えっ違う?タイヤのグリップをブレーキレバーとブレーキペダルから感じとる。全身でバランスを取りながら走る(微速で・・)。感覚が研ぎ澄まされていくような感じ。
マインドフルネス・・。
かなり下った頃側溝にずっこけている軽トラ発見。運転手の姿はなく下山した模様。ここからしばらくして雪がなくなった。軽トラは雪道突入後すぐにずっこけた感じ。スタッドレスタイヤ履いていても四駆でも過信は禁物。
しばらくして道の雪はなくなった。
この先は白馬トンネル北側(国道424号)へつながる。
普通の道のなんと走りやすいことよ!走る速度が上がると共に冷気に体温が奪われていく。研ぎ澄まされた感覚も一緒にどこかへ飛んでいく・・・。
寒いから引き返したはずが、気づけばとんでもない道を走っていた。
何も考えずに思いのまま走る。
時速5kmのエクスタシー。
バイクは面白い。