スクラム組もうぜ! × Orange Wine
ここのところJ SPORTSでは、過去の試合の再放送を多く放映している訳ですが、昨夜はRugby World Cup 2015のSouth Africa vs Japanを流していました。
そうです、あの「スポーツ史上最大の番狂わせ」と謳われた名試合です。
過去のWorld Cupで最高勝率を誇るチームSouth Africaと、それまでのWorld Cupでの戦歴が1勝21敗2分という最低勝率であったJapanとの対戦であった訳ですから、そりゃあ口では「信じてる!」と言っても、内心「難しいよねー」と思っていた方が大多数だったのではないかと思いますが、まさか34-32で勝ってしまうとは、心底驚いたものです。
やはり何回見返しても良いもので、特に後半28分に五郎丸があげたトライは見事なサインプレーでしたね。堀江→トンプソン→日和佐→立川→小野→松島→五郎丸…の一連の流れの中で、小野が松島に内に返したあの瞬間、シビれました!
勝手に解説しちゃうと…
3枚の写真はたった2秒間の動きですが、
①マレ・サウが立川からパスをもらうと見せかけて、ダミーで走り込んできます。
②立川はマレ・サウにはパスせずに、その背後から走り込んできた小野に角度のあるパスを出します。この時、相手からすれば、前線のマレ・サウに視線が集まっていて、小野はブラインドになっています。
③パスをもらった小野は、外ではなく内側から走り込んできた松島にパスを返します。
④小野と松島の前にいる2人の選手、特に黄色いスパイクを履いた左側の選手(South Africa主将のジャン・デヴィリアス)は重心が左足にかかっており、かつ右足の外側にぽっかりとスペースが空いています。そこに脚力のある松島がトップスピードで走り抜けます。
⑤ジャン・デヴィリアスは反応して飛びつくも時既に遅し。松島はギリギリまで相手を引きつけて、大外から走り込んできた五郎丸にパスを出します。
いやぁ、何度観ても綺麗。もはや芸術。
選手にも拍手を送りたいですし、相手の弱点を分析し尽くしてこのサインプレーを編み出したとされる、当時コーチング・コーディネーターだった沢木さんにも最大の拍手を送りたいと思います!
あ、言い遅れました。そこそこのラグビー・オタクです!笑
はい、気分の良いところで本日のワインです。
フランスはアルザスのChristian Binner / クリスチャン・ビネールという造り手のオレンジワインです。
オレンジワインをご紹介するのは初めてですが、簡単に言うと「白ブドウで赤ワインの製法で造ったワイン」のことです。ちなみに「黒ブドウで白ワインの製法で造ったワイン」をロゼワインと呼んでいます。
もう少し詳しく説明します。
通常白ワインは、白ブドウの果汁を絞ってジュースを発酵させることで造ります。
一方赤ワインは、黒ブドウを果皮のまま発酵させて、それをプレスして造ります。
お分かりですね。
白ブドウを果皮のまま発酵させてプレスして造ったものがオレンジワインです。
この鮮やかなオレンジ色は、白ブドウの果皮の色素や種から抽出されたものです。
最近、このオレンジワインが流行っています。
レストランでもメニューにオンリストされていることを見かける機会が多くなっているような気がします。
ぜひ、見かけた際は一度試してみて下さい!
さて、このオレンジワイン。
品種はPinot Gris / ピノ・グリとGewürztraminer / ゲヴュルツトラミネールのアッサンブラージュ(ブレンド)です。
しかも、写真に「17-18」とありますが、2017年の"Si Rose"(醸し8ヶ月)と2018年の"Si Rose"(醸し8日)の3:7の比率でのアッサンブラージュでもあります。
これもラグビーと同じく拍手ものです!
なかなか巡り会えないワインです。ワインに対する愛情と天才気質的な2つの側面を感じます。
もともとゲヴュルツトラミネールの特徴である白いバラのニュアンスに加え、ルビーグレープフルーツのような少し渋みのあるニュアンスが感じられます。それと蜂蜜でもマヌカハニーのようなより深みのある印象やエキゾチックなお香のような印象もあります。
生産数も限られていますし、日本に入ってくる本数も限られています。
見つけられた方は幸せ者です!
名前の"Si Rose"は直訳すると「バラのように」ですが、発音が"Cirrhose"すなわち「肝硬変」に似ているので、エチケットにバラと肝臓を描いたのだとか。
そんなお茶目なところも大好きです!