デス・レター(Made In A Garage 10開催のご挨拶)
いろいろ遅くなったが、今年初のMade In A Garageを開催する。もう10回目になった。再び、千葉を拠点とするSen City Recordsとの共催だ。2/24。千葉ANGA。夕方からやっている。是非、来られたい。
過去2回の共催と同じく、SenCityサイドから4組、こちらから4組の「紅白歌合戦」形式。紹介しよう。
加藤伎乃。異色といっていいSSWである。技量、歌唱、楽曲の質が伴いながら、感動の質たるや、世に言う「感動した!共感する!」からほど遠い感動をもたらすものもいないだろう。加藤の歌う歌はのべつ、痛恨と渇望でありそれは、加藤だけのものである。他の誰とも共有できない。そしてその、加藤の渇きが、我々に不思議な感動を呼ぶ。勿論彼女のギターを聴いているだけでもほれぼれする。彼女の弾くギターにも、痛恨と渇望がいっぱい詰まっているからだ。敢えて似ているといえば、トレイシー・チャップマンだろうか。とにかく一度、見てみてほしい。
Sofabed。シンセサイザーとドラムのデュオである。手法は違えど、加藤伎乃と同じく、痛恨を唄うバンドである。だが、その音楽は、美しい。さわやかなエレクトロニカにのって、じわじわと高揚感が襲ってくる。その高揚感にのって、「ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう!」という連呼が聞こえてくるような、迫りくるバンドである。その連呼の意味。俺にはわかりすぎるほどわかる。言葉に解釈される前の慟哭。しかし聴く者は、それを一種のノスタルジアとして聞くかもしれない。すっと心に入りやすい、分かりやすさもまた、持っている。とにかく一聴を勧める。不思議な感動がそこにある。
Table。夫婦のデュオである。曲調はグランジ。激しい。だが、彼らの本質はそこにはない。通常バンドというものは、メンバー同士の競い合いがあるものである。「あいつ、こう来たか。じゃ、俺はこうだ!」といった、バンド内バトルが、曲に彩をつけるというものだ。
だが。Tableにはそれが一切、ない。二人が必死に、一体になろうとする。ひとつになろうとする。それが、演奏に、暑苦しいくらいに出る。その必死さに、我々は感動する。まことに異色である。楽曲はもちろんいい。適度に荒れてもいる。声もいい。だから、その聞きやすさの中にtableの本質を我々は、容易にみることができるだろう。そして、彼らの必死さに、思わずシングアロングということになるだろう。こちら側のトリにふさわしい。
そして俺たち→の合計4組が、Sen Cityが放つ4組と相まみえることになる。楽しみに待つように。
Sen City Records/Made In A Garage共催
IMP52/Made In A Garage10
2月24日(祝) 千葉ANGAにて開催
16;00スタート予定
入場料1000円(1ドリンクをお願いいたします)
出演
Andmoreagain
Slow Wolves Club
The Rachels
おっさんべいべー
Table
Sofabed
加藤伎乃
→(Yajirushi)