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20250115の夢/見える化
ぼくとひとりの友だちは、まだ暗くないのに提灯を提げて歩いている。
道沿いの民家の敷地の手前がわだけ更地にされていて、直方体の穴が掘ってある。
奥には古い木造家屋の、白いペンキの剥げかけた壁板がみえる。
親族か近隣の人たちがあつまって話している。
「もうすぐ吉屋さん帰ってきてこの穴に入るからね」
「せっかくよそにあたらしく家を建てようって話があったのに断ってここに住みつづけるって決めたばかりなのにね」
「どうしてもこの土地にいたかったんでしょうね」
どうやら亡くなった吉屋さんの焼かれた骨がこの穴に納められるらしかった。
ただ穴はひとがひとり寝て入れるくらいのおおきさなので、もしかして遺体を焼かずにそのまま埋めるんだったらどうしよう、と不安になる。
それはこの町の伝統的な埋葬方法とも異なっているから、へんな違和感を感じながらぼくと友だちは提灯のあかりを進行方向に戻しふたたび歩きだす。
提灯のあかりに照らされなくなった吉屋さんの敷地には、更地も穴もひとびとも、もうなにも見えなくなっていた。
照らすと、見えないものが見えるようになるふしぎな提灯。
むかし、おおきなシャッターに絵本みたいなかわいい絵が一面に描いてあった。いまは塗りつぶされてしまったそれを照らしだして、もう一度見てみたい、とぼくは思った。
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