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白昼夢

仕事の手を止められなかったり、うっかりうたた寝をしてしまっていたり、きみがなにかに夢中になっているままことばを交わせずおふとんに入って眠りについたりするとき、きみのつぶやきやきみとのやりとりが、ぼくの脳内でかってに生成されている……

それらは、じっさいには存在せず、ありえなかったまぼろしなのに、かなりきみ自身が生み出しそうだと思えるもので、もう、ぼくの脳のいくらかはきみに侵蝕されてしまっているのだろうか?

いまのところ、ぼくのなかで生み出されるきみと、じっさいの存在であるきみが重なることは起こってないんだけど、前者のきみも別段ぼくに都合よく現れてくるわけではないので、いつか両者が重なったらおもしろいかもな、とか考えながらまた、目を閉じる――

おやすみなさい
またあした


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玻名城ふらん(hanashiro fran)
ちゅーる代