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20241027の夢/カラスと熱病

南の島のジャングルめいたところに建つログハウス。父と母、ぼくと妹の四人が暮らしている。

食べ物は近くの森や川で手に入れたものと、たぶん遠くの町に買い出しにでも行くのだろう、冷蔵庫に日持ちのしそうなものが収められている。

よくみかける一羽のカラスがいる。観察を続けていると、ときおり自分の羽を一枚抜いて置いていくときがあった。濡れたように光ってみえる青みを帯びた黒羽は美しく、それは蟻が引いていったり、別の鳥がくわえて持っていったり、そのまま土に還っていったりした。

どうやらカラスはなんらかのお返しに羽を置いていっているらしいと気がついたぼくは、なんとかしてカラスから羽をもらえないかと思い、カラスが欲しがりそうなものをあれこれ置いてみたりした。冷蔵庫にあったチーズをちぎって置いてみたとき、ようやくカラスが一枚の羽をくれた。

ぼくはそれを手にとり、日にかざしてはにこにこして眺めている。


南の島のジャングルめいたところに建つログハウス。父と母、ぼくと妹の四人が暮らしている。

近くの森や川でとってきた何かがよくなかったのか、冷蔵庫にあったなにかが悪くなっていたのか、ある日の食事のあとぼくたち家族は全員からだを壊した。

かろうじて医者に連絡をとり、診てもらったところ、この地域特有の感染症に罹患しているとのことだった。高い熱、身体中の痛み、悪寒、震えにみまわれ、熱がひかなければ最悪命の危険があり、熱がひいても意識障害や臓器不全などの後遺症がのこる可能性が高いとのことだった。

やがてぼくたちは町の病院へ移送され、ベッドに寝かされている。症状のいちばん重かった父は液体の満たされた培養槽に入れられており、それだけ回復もはやかった。培養槽のなかで目を覚ました父は、ベッドに横たわり苦しんでいるぼくたちを心配そうに眺めているが、声を伝えることができずもどかしそうにしている。


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玻名城ふらん(hanashiro fran)
ちゅーる代