私の主食
私は、ピザ、ハンバーガー、ホットドッグが大好きだ。毎日だって食べられる。途中に中華料理と日本の洋食を挟めば、これから死ぬまでの何年間かをこのローテーションで生きていける。
今日はその中でハンバーガーについて語りたい。
私が食べた最初のハンバーガーは、広島の繁華街にあるサンモールというショッピングセンターの地下にあるハンバーガー屋だ。まだ広島にはマクドナルドもロッテリアも進出していないか、子供は知らない時代。
店内には大きな鉄板があり、注文を受けて焼き上げて皿の上に千切りのキャベツとともに提供される。おいしかった。母が言った。「もう一つ食べる?」。私はうんと言って二人前のハンバーガーを食べた。
次にハンバーガーを食べたのは、東京の叔父の家に遊びに行った時。二子玉川のマクドナルド。しかし、田舎者を連れて店内に入るのが恥ずかしかったのか、私と母は車に居残り。叔父と叔母、そしていとこがマクドナルドで食事をして、ハンバーガーをひとつだけ持ってきてくれた。都会の味がした。
中学生になり、一人で繁華街に行くようになったが、当時はハンバーガーは高級品でなかなか手が出せない。日常的にハンバーガーを食べるようになるまでには大人になるまで待たなければならなかった。
頻繁にアメリカへ行くようになり、ハンバーガーは身近なものになった。バーガーキング、Jack in the Box、カールス・ジュニア、そして今日の主役、IN-N-OUTがお気に入りだ。
IN-N-OUTは公式にはハンバーガー、チーズバーガー、ダブルダブル、フレンチフライ、ドリンクしか無いが、いくつかの裏メニューが存在する。私は試したことはないが、いつも注文するダブルダブルで十分に満足できる。
最初はこのIN-N-OUT、マクドナルドの亜流かと思ったが、ところがどっこいビッチョッチョ、レベルが断然IN-N-OUTのほうが上だ。
日本では期間限定で出店したという記録があるが、このクオリティならハンバーガー戦争にも勝ち残っていけると思う。
ハンバーガーと言えば、ハリウッドで何気なく入った店がとても美味しかった。店名は忘れたし、チェーン店か独立店舗かもわからない。
そしてもう一つ、私にとって最初のハンバーガーが皿に載っていたことから、このタイプのハンバーガーをずいぶん探した。ある時期までデニーズでそれはあったが、食べる前にメニューから消失した。そして、のちにグルメバーガーブームが来るまで待たなければならなかった。
日本マクドナルドの創業者で銀座のユダヤ人と言われた藤田田(デンと発音して下さい)は子供の頃に覚えた味に大人になってから戻ってくるという信念でマクドナルドをファミリーで楽しめる店にした。私も子供の頃のハンバーガーの記憶が今でも毎日のように食べられる人間になった。私には子供はいないが、もしいたとすれば必ずハンバーガーが好きな子供だったに違いない。