【欠点の指摘は馬鹿でも出来る】木下斉さんのABCD理論を考えてみた
木下斉さんのビジネススクールにて、ABCD理論が紹介されていました。
今回の放送でのABCD理論とはAsset Based Career Developmentとして自分に無いものではなく有るものに着目してキャリア戦略を立てる考え方です。
自分にはどのような武器が使えるのか、キャリアに関しては以前の記事でも言及しています。
同時に今回の放送を聞いて職場のような組織では、あるものよりもないものを指摘されるケースが多い点は大いに共感しました。
さらに、澤円さんが以前お話しされていた内容と今回の木下さんの放送がリンクしていると思ったので、その辺りをお話ししたいと思います。
欠点の指摘は馬鹿でも出来る
皆さんは普段のお仕事や上司との1on1で、自分に出来てない点をあからさまに指摘されてシュンとなった経験はありませんか。
私は何度もあります笑
欠点を指摘する際、せめてポジティブなところにも言及してくれればいいものを、欠点しか言ってこない人っていますよね。
もちろん私たちの側から、私の欠点を教えてください!と頼んでいるなら話は別ですが、おそらくそうでないケースの方が多いでしょう。
自分のできないところに目を向けて改善する努力が必要な状況もありますが、欠点を指摘されてシュンとなりそうな時は澤円さんのパワーワードを思い出します。
それは『欠点の指摘はバカでもできる』です。
私も全く人に欠点を指摘してないかと言われるとそうではないですが、正直なところ相手のいいところよりも悪いところ・欠けているところを指摘する方が圧倒的に簡単なのは大いに同意するところです。
視力検査で使われるランドルト環の例を澤円さんはよく引き合いに出しています。
ランドルト環は黒い部分のどこが欠けているかを口頭や指で示すことで視力を測りますが、黒い部分が思いっきり欠けているのでとても分かりやすいテストですね。
一方でランドルト環の欠けていない部分、例えば黒い部分の線の濃さや線幅といった要素については、とっかかりとしての前提知識がある程度ないと言及できないのではないでしょうか。
少なくとも私はマネジメントポジションとして欠点を指摘する立場になったことはありませんが、欠点を指摘しやすい理由としては、欠点を指摘すると優位に立っている/仕事した気持ちになる、といった要素もあるのではと推察しました。
自分の能力を人との比較で捉える人の場合、管理職たるもの部下のメンバーよりも優れているべき、という有害な思い込みもあるのだと思います。
もちろん、時に人からの客観的な視点も必要ですが、どうせ会社では管理職に欠点を指摘されるのですから、自分で自分のことを考える時くらいは『欠点・ないもの』ではなく、『あるもの』に着目するのは無駄に自己肯定感を下げないためにも大事な考え方だと感じます。
特にストレングスファインダーで『最上志向』を上位に持つ方は、私も含め、苦手な部分を伸ばすよりも得意を活かす・伸ばす方が馴染みやすいかもしれませんね。
人から指摘されたことをあからさまに全部スルーせよと言うつもりはないですが、それで必要以上に落ち込むぐらいなら自分の出来る点に着目して戦略を立てていく方が精神衛生上もいいのではないでしょうか。
私の経験談にはなりますが、語学について同僚と話していたら、先輩にバカにされた(?)ことがあります。
上記の先輩いわく、TOEICは勉強しても意味ないらしいのですが(笑)、少なくとも私はある程度の英語力でこれまでのキャリアは助けられた感があります。
また、JTC化学メーカーでの研究職を9年勤めてから、全く畑違いの業界・業種に転職するという、おそらく安定志向の方から見たら『負け組』とも言われかねないキャリアを歩んでいます。
とはいえ、かつて持っていたカード(研究を極める環境、JTCでの安定など)を嘆いても仕方ないので、自分のいま持つカードでどうキャリアを切り開いていくかが大事だと、今回のABCD理論で学べましたので、
・理工系の話が好き、理系としてのバックグラウンド(研究職経験のおかげ)
・英語を使う仕事も苦にならない(洋楽オタの母の影響)
・会計や総務に浅く広い知識(2社目の会社)
・いざとなったら周囲に聞けば何でも出来るやろというベンチャーで培われたマインド(2社目と現職)
・現職でのIT知識、それを学べる環境(現職)
という『私のカード』を生かしてのキャリア戦略を立てていこうと改めて心に誓った次第です。
それではまた!