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DELF対策(PO)を考えるときに大切な視点「悩み」と「サボり」を混同しない
試験対策のように、ある程度ルールが決まった戦場では、戦い方を工夫することで勝率を上げることができます。
わたしは、(仏検の上位級とは違い)DELF合格を目指すこと自体が、フランス語力の向上に直結すると考えているタイプでして、だったら、テクニックでも何でも使って、合格を目指せばいいと思っています。
その過程が結果としてフランス語力を向上させるので、「試験対策のためにフランス語を勉強しているわけではないし〜」などと遠慮する理由はないな、という感じです。(ちなみに、フランス語を運用したい場合、仏検1級が本当に適しているのか?というのは個人的に疑問ですが。)
その試験の戦略に関する重要な話を。
特に今回はわたしの大好物、「口頭表現(Production Orale)」を例に持ち出しましょうか。
わたしは以前に、このような記事を書きました。
そこでは、POパートで求められる能力を以下のように分解しています。
論理的な思考力
コミュニケーション能力
実際に使える豊富な構文
社会テーマに関する背景知識
詳しくはこちらのページに譲るとして、この記事で言いたいことは、スピーキングで高得点を取るために「自分に足りていない要素」は、実際に過去問をやってみないとわからない、ということです。
そして本当に言いたい本音は、本来やってみてから判断するべきことを、やるまえからグダグダ考えるのは「悩み」じゃなくて「サボリ」じゃないか、という話です。
具体的に言うと、うまくexposéができないのは
発表するための方法論をきちんと身につけていない
主張に適した理由や具体例を見つけられていない
フランス語表現のバリエーションが足りていない
問われているテーマの背景を理解していない
などなど、いろんな要因があるわけです。
それは、下手でもなんでもいいから実際に試験問題をやってもらわないと、わたしもあなたも特定できない。
みなさんすぐに「発表の型」というよりも、「完全対応テンプレ」のようなものを欲しがりますが、まずこれを用意するのがなかなか難しいし、そもそもそれがあったからといってできるようにはならないです。
こういうものを作ってしまうと、(本来のフランス語の思考力を高めることにならないという話は一旦置いておいたとしても)ちょっとでも予想外のテーマを引いてしまった時に汗だくになってしまうと思います。
だからこそわたしが推奨するのは、最低でも何パターンか、過去問を使ってしっかりと練習し、自分なりの発表スタイルを肌感覚で身につけること。
まずは、何題か実際に解いて exposé を作り、きちんと判断できる人にフィードバックをもらいましょう。もしDELFの試験官資格を持っている人なら、試験基準に沿ったフィードバックが期待できます。
この時点でやっと、「何が足りないのか?」を特定するフェーズに入れる。
そしてその先に、「どうやって補強すればいいのか?」という話が出てくる。
ここで初めて、わたしのような DELF/DALFマニア に、
「この能力を鍛えるには、どんな勉強を日頃から取り入れるべきか?」 を聞く段階になります。
結論
よってこれから、「POが苦手です!どうすればいいですか?」といったあまりにも簡潔で漠然とした個別の質問には、こちらのリンクでもって返信することにします!
試験の合否結果(スクショ画面)を送っていただくこともあるのですが、ぜひ不合格の際は(もし開示請求した場合は)何の能力が足りていなかったかをセットで教えてもらえると参考になります。
その上で、わたしと一緒に過去問を解いて、自分の不足する能力の特定や、それに対する勉強法の改善をしたい方は、ご連絡いただけますと嬉しいです。