TRIPではなくJOURNEYを
いつからだろう。旅行といえば、新しい未知のものに遭遇し、偶発的な出会いや刺激的な体験を得られるというイメージをわたしは持っていた。
いつからかそれは、インターネット上で検索してだれかがシェアしたものを、同じ方法で見に行くことが主流となり、誇張かもしれないがこれは「未知との遭遇」というより、「現場確認」という感になっていることを否めない。
得られるものは、困難な状況でもなんとかなるという自信というより、本当に行ったという証拠写真なのではないのか。
どちらが良くてどちらが悪いというふうに比較できるものではないのだけれど、刺激的なのは前者の方だ。
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これは同じ行程だとしても、「旅行」と「旅」とでニュアンスが若干変わるように、英語でいえば「trip」と「journey」のような違いを感じる。
短い計画的な旅行よりも、あてのない無計画な旅の方が楽しい。
そこにあるのは「突然」を楽しむことであり、要するに、新しく起こることへの期待で満ちている。
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もっと長い目で見ると人生もそんなふうにできていて、常に刺激であふれていなくてもいいから、先が見えすぎて「消化試合」のようになることだけは避けたいと思う。
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