映画主題歌を担当するなど、活躍の幅を広げるシンガーソングライター綺の人生(前半)
#8 綺(あや)
優しくも力強い歌声で、聴く者を魅了するシンガーソングライター綺。
映画主題歌を書き下ろすなど、彼女の実力とその背景に迫ります!
綺(あや)プロフィール
1995年生まれ、名古屋出身のシンガーソングライター
2019年にリリースした『眼には見えない愛の存り処』は、 渋谷ユーロライブにて上演の映画「隻眼の愛」の主題歌に起用されている。
2020年6月リリースされた1st Single「ホワイトイエロー」は、Spotify公式プレイリスト "Women's Voice" に選曲。2020年11月には、2nd Single「today」をリリース。AWA Music 公式プレイリスト「【邦楽】今週の最新曲」に選曲された。
「感情が先にあるからこそ、毎日歌ったとしても同じ歌にはならない。」
シンガーソングライター綺の音楽を聴いたことのある人はどれほどいるだろうか?
彼女の力強く、しかしどこか儚く透明な声は、いつ聴いても心を震わせる。そんな彼女の音楽がもつ”軸”とは何なのだろうか。
インタビューの中で、過去に自分が捉えていた”歌”という存在を振り返った。
現在の方向性に至るまでは、「綺麗に歌うことが、歌が上手いということ」だと思っていたらしい。
しかしある時から、”歌が上手い”ということの意味を考えるようになり、自分の歌に対する考え方を見直すことがあったと言う。
また、自身のお芝居の経験からも、「自分の感情を表現するツールとして、自分はお芝居でも他のなにものでもなく”歌”を選んだんだ」と感じるようになったそうだ。
「感情が先にあるからこそ、毎日歌ったとしても同じ歌にはならない。」
ーその彼女の感情こそ、歌声が持つ魅力を最大化しているに違いない。
歌は、自分らしくいられる場所
彼女にとって音楽は、”生きていることを感じられる存在”であると言う。
普段はあまり言いたいことをうまく伝えられない方だという彼女は、”歌だったら伝えられる”ことが多いそう。
1番自分らしく、そして素直でいられる場所が、音楽にあるのだろう。
彼女の音楽はどのようにして創られるのか聞くと、悲しいことがあった時や傷ついた時、優しさにふれた時など、彼女の心が動いた時に「書きたい」と思うと語った。
メロディーを作りながら、思い浮かんだ単語を辿り、広げ、歌詞を書いていくようだ。
また、彼女の音楽に込められたストーリーを感じるにあたって、ぜひ注目してもらいたいのは、彼女のミュージックビデオである。
ミュージックビデオを見ると、俳優の演技から、その曲が持つストーリーが伝わってくるものが多い。これらは全て、彼女が主題歌を手掛けた映画の監督 阿部大将が制作したものだそうだ。
阿部監督とは、監督自身が映画(2020年上映「隻眼の愛」)の主題歌を歌うアーティストを探していた際に共通の知り合いを通し、知り合った。
ずっと自分がつくりたい音楽を創ってきた綺は、自分がひとつの作品に対して曲を書き下ろすことに不安を感じていたが、彼女の書き下ろした曲を気に入った監督は、その後も綺のMVをつくることを申し出てくれたと言う。
彼女の歌声に、俳優の演技が相まって、どのMVをとっても最高の仕上がりとなっている。
「中身が空っぽ」と言われたオーディション
映画の主題歌を担当するなど、順風満帆かのようにも思える音楽活動だが、様々な苦労や葛藤を経験していた。
比較的大規模なオーディションにて選考を勝ち進み、審査員との一対一での面談でのことだった。
それまでの選考で行われていたというビデオ審査とは打って変わって、審査員と話をする選考だったと言う。「歌を聴いて期待していたのに、実際に会ってみたら中身空っぽでびっくりした。」
なんでもないことのように面接官の口から発せられたその言葉は、彼女をどん底に陥れた。
目を真っ赤にしながら会場を後にし、”歌以外に何も持ち合わせていない自分に”、生きている意味を見出せないとすら思った。
歌声に期待されていたからこそ、自分の生き方が中途半端であったことを見透かされて落ち込んだ。
しかし
「音楽しかなくてなにが悪いの?」
と、このまま音楽をやめてしまうこともできるけれど、音楽をやめることは審査員に負けたことになると思い、これを機に、様々なことに興味をもち、いろいろな人と会って話すようになったと言う。
今となっては、自分の足りていない部分に気づかせてくれた審査員に感謝していると語る。
ここまで、シンガーソングライター 綺の音楽が持つ魅力や、その原動力となった経験についてご紹介してきました。後半では、学習塾でギターを弾いていたという衝撃的なギターを始めたキッカケや、美容学校をドロップアウトし、音楽の道に進むまでの経緯についてたっぷりとご紹介します!
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