スパイスカレー作りにはイメージが重要だった
はじめまして。ふらふらと申します。
スパイスカレーを作って失敗した経験はないだろうか?
私は今までスパイスカレーを美味しく作れたことがなかった。スパイスカレーに翻弄されて挫折までした人間である。
今回、美味しいスパイスカレーを作ることができたので、その軌跡を漫然と紹介したい。
①好みのカレーを見つけるまで
カレーが好きで週に1度は食べていた。給食にカレーが出ると、喜ぶようなわかりやすい人間であった。小学生なんてクラスのほとんどの人間がカレー好きである。
とはいえカレーに喜んでいるという姿は、同調圧力に屈しているようでダサいという謎の信念が小学生ながらにしてあり、目に見える喜びのは控え、心の中で2回ガッツポーズをするのである。
お弁当屋さんにてカレーがあるときは、カレーを選ぶのが常であった。母親には、家で食べれないものを食べればと?困惑させた記憶がある。家や学校とは違う味のカレーが食べたいのだ。
大人になりCoCo壱にも通った。帰りが遅くなった日には「手仕込みチキンカツカレー+ほうれん草トッピング」にはお世話になった。残業と人間関係に疲れた心身とってチキンカツとスパイスが血と涙になってくれた。
2017年頃のスパイスカレーブームの際に、出会ったのがスパイスカレーであった。今までスーパーで売られているルーを使ったカレーばかり食べてきた。
沢山のスパイスを使ったカレーは衝撃で、正にフォンドボーで頭を殴られたような感じであった。勿論、今でもスーパーで売られているルーのカレーも好きである。
下北沢にも足繁く通い、田舎者ながらカレーフェスにも参戦し、ついでに古着屋にも入っちゃったりした。古着の知識はゼロなので何も買えなかったが。スープ系やキーマ系等の色んなスパイスカレーを食べた。
②失敗の日々
コロナの時期をきっかけに、家でスパイスカレーを作ろうと決めた。元々料理は好きな方であり、一人暮らし歴もある程度あったので、すぐに作れるだろうと自信にありふれていた。しかし、作ってみると全く美味しくできない。自信はすぐに崩壊した。原因は下記であった。
失敗① 分量が決まらない
とあるスパイスカレーのレシピサイトを見ると、4つのスパイスでできます!と書いてあり、早速オシャンなスーパーでスパイスを揃えた。
•コリアンダー
•クミン
•ターメリック
•チリパウダー
レシピ通りに各「小さじ1」ずつ加えるも、なんだか味がボヤけていて、カレーではない。限りなくカレーに近い煮込みである。
スパイスが足りなかったかもとも思い、次は各「小さじ2」で作ってみるも何だか粉っぽい感じ。これも違う、きな粉&カレーのようであった。
スパイスカレーブームが始まった頃でレシピも十分に確立されてないのかもしれない、と自分に言い訳し、モチベーションを保った。
失敗② トマトの入れすぎ
トマト缶を使うのだが、とあるレシピサイトには半量と書いてあった。食べてみるとトマトのオラオラ感が強い。
明らかにカレー風のトマト煮込みである。むしろハヤシライスの疑いあり。カレーになりすましたハヤシライス事件である。
失敗③ イメージがない
これが1番の問題であった。カレーに限らず料理にとって完成形をイメージするのは重要である。
カレーとは全く関係ないが、葬送のフリーレンという作品に「魔法を使うにはイメージすることが重要」らしきセリフがあった。そうか、カレーも魔法もイメージが大事なのか。どういうスパイスカレーを作りたいのか全くもって想像ができてなかった。むやみにやたらに材料を加えていた。
ゾルトラークしてしまったヨーグルトやココナッツミルク達に1000年の時を超えてでも謝りたい。
そして私は数多の失敗を経て、完全にスパイスカレーに挫折したのである。
③レシピ本との出会い
スパイスカレーに挫折して5年、スパイスカレーというデータビットをゴミ箱に完全に放置していた。
ただカレーを含め、食べることは好きであったので、J-WAVEの「味な副音声」のリスンしていた。いわゆるOne of the「味なフレンズ」である。
とある回に稲田俊輔さんが登場していた。稲田さんは南インド料理「エリックサウス」の総料理長である。エリックサウスのカレーは食べたことはなかったが、南インドカレーは食べた事があり、One of the 好きなカレーであった。
レシピ本を出されているとのことだったので、久しぶりにスパイスカレーというデータビットをゴミ箱から取り戻し、リベンジすることにした。
④分量と調理時間が命
早速シンプルチキンカレーを作ってみたが、今まと分量と調理時間が違い過ぎて驚いた。
•トマト缶はその程度で良いのか
•コリアンダーがもっと必要だったのか
•飴色玉葱とは何だったのか
今までのカレーと明らかに色と香りが違う。
失敗していたのは玉葱を飴色にしてないからだと言っていた自分よ。飴色玉葱の呪縛から解き放たれたことに感動した。そして調理時間の短縮にもつながった。期待感が大迫選手以上に半端ない。
口に入れた瞬間、これはスパイスカレーだと認識した。カレー風の煮込みでもなく、きな粉&カレーでもなく、ハヤシライスでもない、正しくスパイスカレーであった。
クオリティ高くは作れなかったが、お家でも十分美味しくいただけるカレーであった。
稲田さん、本当にありがとう!
⑤所感
スパイスカレー作りにおいて重要なのは、明確なイメージである。数多あるスパイスカレーの世界で、どういうカレーを作りたいかイメージできる事が大切である。
作りたいカレーが決まれば、そのレシピ本を買う。最近はインターネット上にプロのレシピも豊富にあるので参考にしても良い。紆余曲折ほどのことでもなかったが、諦めなくて良かった。
誰でも簡単にカレーを作ることができる食品メーカーさんの努力には脱帽である。