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年代別ライフプランの考え方

ご覧いただきありがとうございます。
先日、日中に小学生とみられる子ども達を街中で見かけたので、「春休みにしては早いな」と思ったのですが、考えてみると卒業式を終えた6年生だったのでは、と思いました。

当然宿題もなく、中学生になれるワクワク感と開放感で楽しいときだろうなと勝手に想像しています。現に僕がそうでしたから。

その一方で、よその小学校から合流する子もいるわけで、見知らぬ子と新しい友達関係を築かなければならない緊張感やある種の恐怖感もあるかも知れません。

いずれにせよ、「大人への階段を一歩登る」という感覚でその緊張感や恐怖感を乗り越えてほしいものです。

今回は、前回に引き続き、ライフプランに関する記事を書きました。
年代別ライフプランの考え方についてです。

入学、卒業、就職、転勤、結婚、子どもの誕生など、人生には様々な転機があります。

ライフプランを作成するにあたっては、このような転機をライフステージ、出来事をライフイベントと表し、ライフプラン作りのことをライフプランニングといいます。

FPの得意分野であるライフプランニングにおいては、お客様のライフイベントに合わせた資金計画の作成、アドバイスを行っています。

ライフプランニングは、年代によって作り方が違ってきますし、結婚や子どもの誕生などライフイベントによっても変化します。

そこで今回は、年代別によるライフプランの考え方について、私見を書いてみました。所により男性視点で書いている部分もあると思われますが、その点についてはご理解いただけると幸いです。

20代

ワーク

20代前半は、学生から社会人になり、仕事や日常生活に大きな変化が生じるときです。後半になると、仕事にも慣れ始め、将来的なキャリア形成への足掛かりとしての準備を始める時期です。
この頃から起業を始める人もでてくるでしょう。

ライフイベント

早い段階で結婚を意識し始め、家庭を持つ人も出てきます。一方、車の購入や海外旅行、趣味を充実させることで人生を楽しむことを優先する傾向もあります。

マネープラン

自身の将来のキャリアプランと並行してライフプランを考えることが重要な時期です。そうすることで、後に結婚や住宅購入など大きなイベントが行われた際に、ライフプランの修正が容易に行え、将来への計画や目標がより明確になります。
また、貯蓄や運用の仕方、保険契約の仕方、ローンやクレジットなど、生活に身近なお金に関する事項を学ぶ時期です。


30代

ワーク

職場では、中堅クラスから部下を何人も従える重要なポストに就く人が多い年代です。その一方で、より高い収入を目指す、または、キャリアアップのために転職をする人が多いのも特徴です。

ライフイベント

晩婚化により、30代でも独身、或いは既婚で子がいる場合でも中学生未満で、この年代で教育費を心配する必要がない人は多いでしょう。
しかし、住宅購入を検討するケースが多くなる年代でもあるため、ライフプラン作成が必要である世代でもあります。

マネープラン

結婚を機に、早い段階から家計管理をキッチリやる習慣を身に付けることが重要です。子供の有無など将来の家族構成を考えたライフプランを検討する時期でもあります。
また、住宅ローンを組む場合は、可能な限り「欲しい物件を購入するためのローン」ではなく、「今の年収で購入可能な上限額以下で購入するためのローン」の方を選択したいものです。

40代

ワーク

キャリアにさらに磨きをかける年代でありますが、責任の重いポストに就き、精神的に疲弊しがちなときでもあります。出世も先が見え始め、ちらほらと自身の身の振り方を考え始めるころです。好条件で転職するには最後のチャンスかもしれません。

ライフイベント

子供の進学問題、親の介護問題など様々な問題が出始めてくるころです。40代で住宅購入を決める人も少なくありません。

マネープラン

一般的にはキャリアの積み重ねにより収入が一番多い時期ではあります。しかし、教育費が一番かかる年代であり、他に住宅ローンや親の介護費用も考えなくてはならない人もでてきます。

50代

ワーク

円熟期であると当時に、役職定年や早期退職が目の前に迫り、自身の身の振り方を真剣に考えるときでもあります。早期退職制度に応募するなど、長年勤めてきた企業に別れを告げ、新たな会社に勤めるか、独立する人も少なからず出ています。

ライフイベント

役職定年や早期退職などにより、自身の取りまく環境が変わってきます。ここからリタイアメントプランニングを本格的に準備する時期です。

マネープラン

教育費の支出がピークを迎えますが、収入は下降するでしょう。老後資金の準備を考えるときであり、子どもの自立と同時に保険も死亡保障から医療保障へ重点を移すときです。


60代以降

ワーク

リタイアしたものの、まだまだ元気で活動できる人が多い年代です。65歳定年制を敷いている企業が増えていることから、退職後すぐに年金生活で悠々自適に暮らすことができる人は多いと思いますが、その一方で適度に働くことを希望する人も増えてきています。

ライフイベント

余生をのんびり過ごすか、定年後も働くか。その大前提に立つのは健康であればこそ、です。また、終の棲家を求めて引っ越す人もいます。交通の便かよいマンションなのか、サービスのよい有料老人ホームか。どちらにしても計画的な行動が重要です。
また、この年代から終活に向けた行動を開始した方がよいでしょう。

マネープラン

定年退職後は、大幅な収入増は見込めません。貯蓄と年金での生活となります。極力定年退職までに住宅ローンを払い終えていたいものです。
また、資産を相続する必要がある場合は、税理士に相談するなど事前に準備しておくと安心です。

最後に

車や住宅の購入時など、その時々において多額の資金が必要な状況が出てきます。直前になって慌てて資金を集めるのではなく、長期計画を立てることで、余裕のある準備ができ、精神的にも負担は軽くなります。

ライフプランを作成するにあたっては、将来の目標や予定をあらかじめ計画立て、それに応じた必要額も試算しておくと安心です。

しかし、人生何事も予定通りに行くことはあまりない、と言っても過言ではありません。予定が狂ったとしても、目標をワンランク下げる、或いは計画を延長するなど、柔軟に対応できるような心の余裕は持ちたいものです。

そのためにも、長い周期で計画を立てるとともに、十数年先の予定は「大まかに」、数年先までのライフイベントについては、より具体的に、現実的に、などメリハリの利いた計画作りが重要かと思います。 まずは1度、人生設計を長い目で考えてはいかがでしょうか。


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