【FP1級実技面接体験記】2022.09.25 PartⅡ
※回答内容が正解とは限りません。面接試験ってこんな感じだよというのが伝われば幸いです。
私はPartⅡからでした。
控室後方に用意された席にて閲読開始
ほほーん、老人ホームに入居予定ね、共有持ち分の不動産売却の問題点とか聞かれるのかな?そんで不動産会社に相談したけど旗竿地だからそんなに高く売れないよと。え?ふ動産会社は乙土地も購入予定?そんな上手い話があるのかー
あー木材価格ね、上がってるらしいねーウッドショックってインスタでめっちゃ見たな。でもあれか、今回は今年に入って高騰してますって話か。めっちゃ時事問題じゃん。
え?奥さん寝たきりになっちゃったの?姉がいるけど疎遠。子どもと養子縁組はしていない。この辺が聞かれるんだろうな。
どれどれ質問事項は?(PartⅡは先に目を通してから設例読んだ方がいいと思います。)
・・・これは本当にPartⅡか?主に相続の話じゃん。ラッキーラッキー
建築費のコストアップ要因?やっぱ聞くんだね。時事問題的なね。
・・・なんか、行けそうな気がする!
Aさんへの質問事項と自分で確認すること、職業専門家をメモしとくかー。
時間があまったので改めて設例を読んだりしてると、15分が経過してスタッフに面接室の前まで誘導されました。
スタッフ「てぃーさんはこちらのお部屋です。ノックをして入室してください。」
て「はい。」
(うおー。いよいよか。優しい面接官であれー)
コンコン
て「失礼します。てぃーと申します。よろしくお願いします!」
(お、男性二人、若めな人、厳しそうだな。)
面「はい、よろしくお願いします。それでは私から質問させていただきます。設例を読んでもらったと思いますが、あなたがAさんに直接聞いて確認することはなんですか?」
て(おぉ、noteで読んだやり取りだ。面接始まったんだな)
「はい、甲土地、建物の取得費、取得日等のわかる書類はあるか、売却の計画はこのまま継続するのか、子Cさんにこの売却の話はしてあるのか、満足のいく価格を提示されたとのことですが、具体的にいくらなのか、Bさん、そして自身の相続についてどう考えているか、今後のライフプランなどです。」
(どうだ?)
面「そうですね、今後のライフプランということですが、それは具体的にどんなことですか?」
て「はい、主にAさんは予定通り老人ホームに入居するつもりなのかになってくると思います。」
面「Aさん自身の相続についてですけど、もう少し聞くことないですか?」
て(うわー誰かのnoteでこのやりとり見たことあるな。忘れてたわ)
「Aさんの保有資産について確認する必要があります。」
面「じゃぁ次にあなた自身が調べて確認する情報はなんですか?」
て(ここは単語で乗り切るぜ、突っ込んでこないでくれよな)
「はい、まず権利関係を確認します。つぎに」
面「権利関係はどこで何を確認しますか」
て(あらま・・・)
「法務局で登記簿と公図を確認します。次に現地で接道状況や隣地との境界などを確認します。それから需要の確認と市場の調査、公法上の規制、税務関係、提示された価格の妥当性を確認します。」
面「公法上の規制ですが、どこで何を確認しますか?」
て「市役所の都市計画課で用途制限や今後の開発予定などを確認します。」
面「需要はどこで確認しますか?」
て「地元の不動産業者やインターネットでも確認できます。」
面「そうですね。では、このまま相続が発生したらこの契約ってどうなりますか?」
て(どうなるってなに???どうなるの???)
「妻の姉に相続の権利があるため不動産の持分を主張され、当初の計画通りに売却できなくなる可能性があるので、遺言で妻の意思をはっきりさせておくのが良いと思います。」
面「あ、そうじゃなくて、遺言とか何の対策もせずにこのまま相続が発生した場合にこの契約はどうなりますか?」
て(だから、どうなるってなに!!)
「姉が持分を主張して契約の話が上手く進まなくなります・・・・」
面「遺言がないってことはどうやって相続分を決めますか?」
て「遺産分割協議です」
面「遺留分ってどうなりますか?」
て(はっ!そうか!遺留分で揉めることになるのか)
「姉に遺留分を主張されて十分な持分を確保できない可能性があります。」
面「ん?遺留分ありますか?」
て(え?ないの?遺留分?え?え?)
「・・・・えーっと、遺留分・・・ですよね」
面「お姉さん、遺留分ありますか?」
て「・・・!!兄弟姉妹には遺留分はありませんので、遺留分は主張されません」(うわーなんでこんなこと言えなかったんだ・・・3級レベルじゃん・・・)
面「では、どうしたら相続はもう少しスムーズに進みそうですか?」
て「妻Bさんと子Cさんが養子縁組をすることで、姉に相続権は発生しないので、スムーズに進むと思います。」
面「そうですね。では、次ですが、遺言にはどんな種類がありますか?」
て「自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言があります。」
面「自筆証書遺言と公正証書遺言の概要とメリットデメリットを教えてください。」
て「自筆証書遺言は全文を自筆し、押印するもので、家庭裁判所で検認が必要になります。メリットは費用がかからず、気軽に作成できることで、デメリットは形式要件に不備が発生してしまう可能性があること、紛失、偽造、改ざんの恐れです。公正証書は公証役場に出向いて公証人に口述して公証人が書いてくれるもので、検認は不要です。メリットは不備が発生しないこと、紛失、偽造、改ざんの恐れがないことです。デメリットは費用が発生することです。」
面「この場合にはどちらを勧めますか?」
て「妻Bさんは寝たきりでペンを握ることも難しいとのことですので、公正証書をお勧めします。」
(わお!今気が付いたけどもう一人の面接官めちゃくちゃ頷いてくれてるじゃん!)
面「でも、さっき公証役場に行かないといけないってことでしたけど、どうしますか」
て「公証人に来ていただくことも可能なので問題ありません。」
(もう一人の頷きもゲット!!!)
面「では、建築費が高騰しているとのことですが、これは原因は何ですか?」
て「原油価格が高騰しているので、木材の輸送にコストがかかっていることと、海外での需要が増えているからです。」
面「その他に考えられる要因はなんですか?」
て「そのほかですか?・・・・えーっと・・・」
面「原油価格が上がって輸送費がかかりますよね、他に輸入するときに値段があがってしまう原因とかってなんでしょうか」
て「円高とかの関係です。」
(しまった円安!逆をついてしまった!今は超円安だよ!時事問題だよ!)
面「そうですね、為替レートですね」
て(お?え?流してくれた?あんまり聞き取れてなかった?ラッキー!)
面「海外で需要が増えているとのことですが、どうして増えているんですかね?」
て(コロナでしょ?でもなんでコロナのせいで需要が増えているかまでは知らないぞ・・・)
「すみません。わかりません。」
面「新型コロナウイルスの影響なんですよね。このあたりはお客さんのとの会話の中とかで使う場面もあるかもしれませんから、こういった時事的なことも確認しておいた方がいいかもしれませんね。」
て(コロナだけで良かったんかい!言っときゃ良かったよ!)
「はい!ありがとうございます!」
面「では、本事案に関与する職業専門家をこの業務は誰にという形で教えてください。」
て(そうきたか、名前だけ挙げようと思ってたぞ)
「はい、税務関係については税理士、不動産の売買については宅地建物取引士、権利に関する登記は司法書士、表示に関する登記は土地家屋調査士、遺言については弁護士、価格の妥当性については不動産鑑定士です。」
面「遺言に関しては弁護士とのことでしたけど、公正証書の証人には誰がなれますか?」
て「FPである私、弁護士・・・あとはこの設例の登場人物で言えば不動産会社の社長です。」
面「弁護士もたしかにそうですけど、高くついちゃいますよね、他に良い人はいませんか?」
て「すみません、わかりません」
面「こういう場合は司法書士とか行政書士にお願いする方がいいと思いますよ。覚えておくと良いかもしれません。」
て「ありがとうございます!!!」
面「お客さんに税金の計算を頼まれたらどうしますか?」
て「丁寧にお断りします。」
面「(笑いながら)断るにはそれ相応の理由が必要ですよね?」
て「一般的な説明であれば、FPでもできますが、個別具体的な計算は税理士法に抵触するからです。」
面「そうですよね。「お断りします。」だけだとお客さんと揉めてしまうこともありますからね。」
て「はい、すみません(笑いながら)」
(なんか、想定してたやりとりと違ったぞ、簡潔に答えようとしたのが裏目にでたなぁ)
面「以上で終了です。お疲れ様でした。」
て「ありがとうございました。失礼します。」
控室に戻りカラカラに乾いた喉を水で潤します。買っといてよかった。
スタッフに断りを入れてトイレに行き大きく深呼吸。
(これ、行けたんじゃないか?だいぶよかったぞ?でもこれあれだ、noteたくさん読んだからわかる。絶対PartⅠ難しいわ!絶対そう!でも大丈夫、ある程度できたから、多少転んでも大丈夫、大丈夫。深呼吸、深呼吸。)
控室に戻りまとめノートを開く
(難しい問題ということはなんだ?医療法人か?連続はないだろうな。医療コンサルでも育成したいんか?んー、建築費の高騰が出てきたから、時事としてここはやはり個人事業主でインボイス制度登場か?)
スタッフ
「てぃーさんは次、15:25から閲読です(小声)」
て「はい。」
(あと30分、まとめノート眺めよう。)
次回、PartⅠです。
お付き合いいただきありがとうございました。
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