訪日観光客の増加も地元住民には迷惑?京都にみるインバウンド需要の功罪
コロナ過からの経済活動が着々と進み、日本各地で訪日観光客も増えてきました。特に世界的観光都市として有名な京都では、寺院や神社などの名所が大賑わいとなっており、周りの飲食店や土産物屋などは繁昌しているようです。
また単にその場所を訪れるだけでなく、浴衣を着たり、お茶や座禅などの体験型サービスもウケていて、いわゆるコト消費のニーズも高まっています。
株式市場でもインバウンド需要をターゲットにした銘柄物色がますます忙しくなりそうですね。
ただ一方では、穴場スポットと呼ばれる場所にも外国人が団体で押し寄せて連日のように混雑し、なかには立ち入り禁止区に足を踏み入れて、自撮り棒を使って記念撮影したり、大声で騒いだり、桜や紅葉の枝が折られてしまうトラブルも発生。
もはや文化の違いで片づけられないマナー違反が多発し、風情が失われてしまうといった苦情もあるとか。ほかにも深夜にスーツケースを引きずる音を響かせ、自宅のインターホンを鳴らされ道を聞かれることも。(・ω・;)
さらに京都市民の重要な足となっている市バスには、定員70人の車両に倍近い100人以上の人が乗り込む状態に!(;>_<;)
しかも体が大きく、手荷物もいっぱいなので、買い物や通院などで頻繁に市バスを利用している地元の高齢者の乗車スペースがない。何とか乗り込めても、目的地に到着したとき降りるのが大変。通勤通学の利用で困っている人も少なくないようです。
このように観光客が過剰に増加することで、市民生活や自然環境に負の影響を与えることをオーバーツーリズム(Overtourism)といいます。英語表記だとお洒落な感じさえしますが、日本語訳で「観光公害」だと深刻さが増しますね。
当然ながら観光庁をはじめ関係省庁は黙認できないとして対策会議を行うなどして、今秋にも具体策を取りまとめる方針となっています。
ただ、国の動きを待ってはいられないという地元京都の住民たちの声を受けた京都市バスは、先んじて対策を講じてきました。
観光客の利用率が高い「バス1日乗車券」を値上げし、代わりに「地下鉄・バス1日乗車券」を値下げして、地下鉄利用へ分散化を図り混雑を見事に解消!(※バス1日乗車券は9月末で販売停止になります)
当然、前者の売り上げは落ちましたが、その分、後者の売り上げが伸びて前年比3倍に!地元住民は喜ぶ、京都市交通局も潤う、観光客も窮屈な移動のストレスから解放され、三方向でWin-Winというわけです。
少子高齢化の影響や自家用車の普及、最近では運転者の不足、燃料費の高騰などバス事業は厳しい経営状況が続いていますが、日本を代表する観光地のネットワークとして、今後も京都市バスには活躍してもらいたいですね。
実は、日本で初めてバスが走ったのが京都!明治36年(1903年)9月20日のことでした。本日、日本のバスは記念すべき120年の節目を迎えました。
▼バスの歴史(公益社団法人日本バス協会)
今日の仕事終わりは、少し遠回りになるけれど、その歴史に思いを馳せてバスを利用して帰ろうと思っています。(^―^)♪
PS
「旬の厳選10銘柄[2023年春号]」の推奨株、阪和興業(8078)が年初来高値を更新!推奨時株価3745円→年初来高値5140円、上昇率は37.24%!
さらに!前号「2023年夏号]」の推奨株、J-POWER(9513)も年初来高値を更新!推奨時株価2120円→年初来高値2604円、上昇率は22.83%!
ホルダーの皆様、おめでとうございます。
成果報告をお待ちしております(・∀・)!
>>>「旬の厳選10銘柄シリーズ」成果報告フォーム
PPS
2013年の初リリースから数えて42作目となる最新号「旬の厳選10銘柄[2023年秋号]」は、今週末9月23日(金)にリリースされます。
申込受付開始のお知らせなどは、FPO公式メルマガ(読者数16万7,744名※本稿執筆時点)でも配信しています。興味のある方は見逃さないよう、この機会にご登録ください。もちろん登録は無料です^^。