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隔靴掻痒←なんて読む?

見たことない人も多いかもしれませんが、「かっかそうよう」と読みます。足のかゆいところを靴の上から掻くように思うようにいかず、じれったいことを意味する言葉。

自分の株式投資の現状を見て、「ムムム・・・」まさにその通りだと感じる人もいるでしょう。

やることやっているはずなのに結果が伴わないと、このやり方は間違っているのではないだろうか、もっと効率のいいやり方があるのではないだろうかと疑心暗鬼になってしまうもの。

それが基本に忠実な王道であるにも関わらず、上手くいかない時期が少し長引くと正しい投資スタンスを簡単に見限って、奇をてらったような特殊な方法に鞍替えする。

しかし、はじめの数回は成功するかもしれないが、そうそう長続きはしないでしょう。そこでまた同じことを考えてしまうのです。このやり方は間違っているのではないだろうか、と。

特に相場が混乱しているときに、そうなりがちで、どうしても目先の損得ばかり気になってしまいますが、そういうときだからこそ意識的にというか、半強制的に中長期の視点で相場を見てみることです。

愛知県の名古屋市に「和製バフェット」と呼ばれた個人投資家がいました。「タマゴボーロ」で有名な竹田製菓の創業者であり、ピーク時には150社近くの日本企業の大株主に名を連ね、資産総額は数百億円とも言われた人物、竹田和平氏です。

その竹田翁がこのような言葉を残しています。
(2016年に83歳でお亡くなりになりました)

物事がうまくいかないときや、思うようにならないとき、私たちはいつもと変わったこと、違ったことをしたがるものです。時には、普段やったこともない「凄いこと」をやってやろうと力んだりする。

変わったこと、凄い事をしないと、苦しい局面を打開できない。そう思い込んで、つい答えや解決法を遠い所、高いところへ設定したがるのです。しかし、それはたいていの場合、逆効果に終わります。難しい問題を難しく解こうとすると、事態はもっとこんがらがってしまうからです。

何か困ったことや悩みごとがあって、それが困難な問題であればあるほど「あたりまえのこと」から始める。ふだんと変わらないことを、いつもより、少しだけ、しっかりやる。そんな「あたりまえをおろそかにしない」姿勢が、何より大切になってくるのです。

思うようにいかず、じれったいと感じる時こそ、当たり前のことができているか投資スタンスを見つめ直してみましょう。

考えてみれば、ウォーレン・バフェット氏も竹田和平氏も普段やったこともない「凄いこと」をやって資産家になったわけではありません。

将来的にすごい資産を築いた人物とは、当たり前を遵守することにすごく長けているのです。靴の上から掻きむしってばかりいても痒いところには一向に手が届きません。反省。

PS.
10月12日は「コロンブスデー」といって、アメリカ合衆国は祝日となっています。クリストファー・コロンブスが率いるスペイン船隊が、現在の西インド諸島に到達したのが1492年のこの日。

アメリカ大陸の発見につながった偉大な航海ですが、実は、当初の目的地は南アジアのインドでした。
株式投資を進めていく中でも当初の目的とは違った結果になることはありますが、それを失敗と決めつけてしまうのは早計です。

予定とは違う到着地点が思いがけず想定以上の良い結果をもたらすこともあるかもしれないし、悪い結果だったとしても大切な学びを得ることがある。

たとえ目指した場所とは違ってもそこにたどり着いた意味を考えて前向きに捉えていきましょう。

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