「君子豹変」には続きがある。こだわりがあなたの投資を邪魔している？
「君子豹変」（くんしひょうへん）。一瞬でガラッと気持ちや態度が様変わりするという悪い意味で使っている人は多いかもしれません。あっさり心変わりすることに対して、節操がないというイメージを持っている人もいるでしょう。ですが、もともとは良い意味で使われる言葉でした。
「君子」とは、教養や学識のある人、立派な人格者のこと。「豹変」とは、ヒョウの毛が抜け替わると美しい斑紋となること。つまり、君子は変化に適応して変革する、過ちをすぐに改め正しく向かうという意味なのです。
そのことは『易経』の原文を見れば、「君子豹変、小人革面」と続くことからも明らかです。君子とは違い、小人たちは外面を改めるのみで、本質は変わっていないと記されています。こだわりを持つことと信念を貫くことは、似ているようですが、質がまるで異なります。
たとえば、投資ルールに一貫性を持たせるのは、信念であってこだわりではありません。一度、持ったポジションを損切りできないのは、信念ではなくこだわりです。この違いを早い段階で気づいた者から順番に小人たちの群れを脱していきます。
もし、今の投資が上手くいっていないとあなたが感じているのであれば、こだわりが邪魔をしているのかもしれません。あなたが目指すべきは、売買で勝つというこだわりよりも、投資で資産を殖やすという信念です。その信念に準じれば、損切りができないとか、ルールを守れないという呪縛から解放されるはず。
これまでの学習や経験を通じて、投資に対する良い面も悪い面も知ったからこそ、こだわりというものが生まれたのだと思いますが、もし、まったく何も知らない投資素人だったら、まっさらな状態で何の疑いもなく正しいルールをインプットできたのかも！？
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