【2024年の株式市場の振り返り】近視眼的な見方に傾倒してしまうと、相場のトラップにはまるだけ!?
今年も残すところ2ヵ月半となりました。2024年の相場動向を振り返ってみると、まさにジェットコースターでしたね。
年明け早々、日経平均株価は動意づき、3万3000円台から一気に駆け上がって、3月4日には史上初の4万円台(オレンジ○)に乗せてきました。
ここまで急速に上げただけにその後の3万8000円台までの調整は想定内で、投資家にサプライズ感はなかったと思われます。
逆に、年始からの上げ相場に乗り損ねた人たちが、チャンス再来と押し目を歓迎したであろうことは、その後の動きを見ると想像できそうです。
3月22日には4万1000円(ピンク○)まで反転上昇したことで、夏頃には4万5000円なんて声も聞こえるほどでした。史上最高値を34年ぶりに更新した2月以来、投資家たちの楽観ムードは高まりっぱなしでしたね。
弊社運営のBarFPO(証券バー)にも活況相場に沸く投資家たちの取材で、テレビクルーが何度も来ました。あっちもこっちも笑顔、笑顔、笑顔(^―^)♪ 半年前のことですが、すでに懐かしさを感じてしまいます(汗)。
4月~6月にかけては3万8000円から3万9000円水準で、レンジ相場を形成していましたが、7月に入り再加速して史上最高値4万2000円(緑○)に到達。
しかし、栄華は長くは続かないもの・・・。そこから掌返しに▲25%超の急落局面を迎え、8月には3日間で7600円超の大暴落を経験することに!
8月1日は▲975円安、翌2日は▲2217円安、週明け5日は過去最大の下げ幅を記録することになった▲4451円安で取引終了。安値は3万1156円(紫○)。
今度は1987年のブラックマンデー時を超える大暴落に阿鼻叫喚する投資家の取材を受けることになりました。「言えないぐらい損してる」( ̄ロ ̄lll)
ところが、翌6日には過去最大の上げ幅となる3217円高(3万4675円46銭)と超絶怒涛のリバウンド。もはやジェットコースターどころか、垂直落下するフリーフォールといっていいでしょう。(黄色の四角で囲った2本のロウソク足)
こんなことが目の前で起こってしまうと、株を買えばいいのか、売ればいいのか、わからない!と個人投資家たちがカオス状態になるのも無理はない。
ただ、悲観的になることはありません。なぜなら、上げ過ぎれば売られるし、下げ過ぎれば買われるのが相場の常だからです。株式市場の過去の動きを振り返れば、それが何度も繰り返されてきたことは明白です。
たとえば、日経平均株価の動き(2011年~)を見ると、アベノミクスを契機に1万円が2万円になった途端、チャイナショックで売られ、さらに英国EU離脱で売られ、世界中のマーケットが総悲観と思ったら・・・、
トランプ大統領誕生を起爆剤として、世界の株式市場が上昇基調に転じる、いわゆるトランプラリーが活況を呈しました。
日経平均株価は再び2万円台を回復し、安定感が出てきたと高をくくっているところに未知のウイルスが市場を陥れる!
コロナパンデミックの頃を思い出してください。様々な経済活動がストップし、金融市場も大混乱。生産活動や物流が停滞し、深刻な物質不足を招きました。
感染拡大防止のための外出制限や自粛、渡航制限などに伴い、飲食をはじめ観光や宿泊、航空などの対面サービス関連では、前例の無い規模で需要が縮小。廃業する会社が続出し、失業者も増大。給料がないのに物価は上昇する一方・・・。
これが世界中で同時に起こったのだから、「世界は戦後最悪の経済危機に直面している」と当時のメディアが騒ぎ立てたのも頷けます。
さて、ここで冷静に考えてみてください。
あれから4年経った現在はどうですか?戦後最悪の経済危機は脱しているどころか、2024年2月にはバブル期の高値を更新し、その約1年後には史上初の4万円台です!
このように少し引いた目線を意識すると、「あのとき慌てて売らなければ良かった」(;>_<;) そんなふうに後悔する銘柄がいくつもあるのでは?
あらためて日経平均株価のチャートを見ると、急落局面に遭遇していることが随所にありますが、俯瞰すれば概ね上昇していることがわかります。
ということは、よほど銘柄選択を見誤ることがないかぎり、そのうち上昇してくる可能性が高いということに!?近視眼的な見方に傾倒しすぎてしまうと、相場のトラップにはまるだけです。
ここからは年末までの動きも気になりますが、もう少し先まで見据えた投資を考えていきましょう。目先の乱高下に翻弄されることなく、下がっても自信をもってナンピンできるくらいの足腰の強い銘柄を選んでいきたいところですね。
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