FP2級に挑戦しよう!3級との違いについて
この記事を読んでくださっている方の中には、FP3級に合格したばかりで、次のステップとしてFP2級に挑戦しようかどうか迷っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。FP3級をクリアした達成感と、次の試験に対する不安が交錯しているのは、とても自然なことです。この記事では、FP2級に挑戦するべき理由、試験の難易度、そして効果的な勉強方法について解説し、あなたの背中を押す一助になればと思います。
なぜFP2級に挑戦するべきなのか?
FP2級に挑戦する理由は人それぞれですが、以下のようなメリットがあります:
1. 知識を深められる
FP3級では、ファイナンシャルプランニングの基礎を学びますが、FP2級ではさらに専門的で実務的な内容に踏み込みます。保険、税金、不動産、年金など、生活に直結する知識を深めることで、自分や家族のライフプランをより具体的に考えられるようになります。
2. キャリアアップに繋がる
FP2級は、3級に比べて実務に直結した資格です。そのため、金融業界や保険、不動産業界での評価が高まります。また、個人事業主や副業をしている方にも、この知識を活かせる場面が増えます。また、2級の先には、AFPやCFPといった上級資格が存在し、FPを仕事として活かせる可能性が広がります。
3. モチベーションを維持できる
資格を取得すること自体が目標になります。FP3級の次にFP2級という明確なステップを設けることで、学び続ける習慣を自然に維持することができます。せっかく学ぶ習慣がついてきたのなら、その習慣を途絶えさせたくないものです。
FP3級とFP2級の試験難易度の違い
FP2級に挑戦するにあたって、多くの人が気になるのは試験の難易度でしょう。FP3級と比較した場合、確かにFP2級は難易度が上がりますが、決して不可能ではありません。
試験範囲の広さ
FP2級では、FP3級で学んだ範囲をさらに掘り下げた内容が問われます。特に以下の点が特徴的です:
- 具体性が増す:計算問題や事例問題の比重が増え、実務を想定した内容が多く出題されます。
- 問われる範囲が増える:純粋に問われる範囲が増えます。特に「法人」に関する分野が試験範囲に加わります。中小法人の資金計画や、法人向けにリスク管理、法人税や消費税など、法人向けが一番のトピックとなるかと思います。
問題の難易度
FP2級では、3級に比べて応用力が重要になります。基礎知識だけではなく、問題文をしっかり読み解き、適切に対応する力が必要です。
3級の学科試験では、問題形式は正誤判定問題(2択)や3択問題が中心でした。しかし、2級の学科試験では、すべて4択問題になります。そのため、4つの選択肢それぞれについて正誤を判定できるレベルの理解が求められます。
3級のように「なんとなくこっちかな」といった感覚的な解答では通用しません。ただし、しっかりと勉強を積めば、十分に対応できる試験でもあります。努力次第で確実に実力をつけられるので、焦らず計画的に取り組みましょう。
FP2級の効果的な勉強方法
FP2級に合格するためには、計画的かつ効率的な勉強が重要です。以下に具体的な勉強方法を紹介します。
1.テキストと過去問を活用する
市販されているFP2級のテキストは、分かりやすくまとめられたものが多いです。特に、基礎知識を固めるために最初から最後まで一通り読み進めることをおすすめします。その上で、過去問に取り組み、出題傾向を把握しましょう。過去問を解くことで、試験で問われるポイントや頻出分野が自然と見えてきます。
2.Youtube動画で勉強する
3級の時にもおすすめした「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を引き続き活用しましょう。3級の学習方法に共感できた方は、そのまま2級向けのコンテンツを視聴するのがおすすめです。
ただし、一部の動画は最新の法令に対応していない場合があるため、注意が必要です。その場合は、更新されるのを待つか、最新法令に対応したテキストを併用し、必要に応じて情報を読み替える対応を行いましょう。
3. 暗記よりも理解を重視する
FP2級では、単なる暗記では対応しきれない応用問題が出題されます。そのため、次のような点を意識することが重要です:
なぜこの計算式を使うのか
この制度の背景や目的は何か
これらを理解することで、問題の本質を見抜きやすくなります。また、先述の「ほんださん / 東大式FPチャンネル」は、制度や計算の背景を丁寧に解説してくれるため、理解を深めるのに非常に役立ちます。積極的に活用して学習を進めましょう。
4. 実技試験対策にしっかりと時間をとる
FP3級の実技試験は、学科試験の勉強をしっかりやっていれば、比較的対応できるレベルでした(問題数も少ないためです)。一方で、FP2級の実技試験は、事前にしっかりとした対策が必要です。なぜなら、いくつかの点で難易度が大きく上がるからです。
問題量と試験時間の違い
まず、試験の問題量が大幅に増えます。3級は60分で20問ですが、2級では90分で40問となります。問題数は2倍になりますが、試験時間は1.5倍にしか増えないため、より効率的な解答が求められます。さらに、問題の難易度も上がるため、時間配分に注意が必要です。
ホンモノの計算問題の存在
2級の試験では、選択肢から答えを選ぶだけでなく、計算結果を直接記入する問題が出題されます。選択肢がある場合、計算が間違っていても軌道修正が可能ですが、記入形式では前提条件をしっかり理解していないと正解を導き出せません。
1問の情報量が多い
各問題は、ある家族の家計状況などの詳細な設定を元に出題されるため、素早く内容を把握し、必要な情報を整理する力が求められます。1問あたりの情報量が多いことも、時間的なプレッシャーにつながります。
2級実技試験の注意点は、以下の記事に記載してます。
FP2級はCBT方式へ
また、2級は、2025年4月より、全面的にCBT方式に移行します。そのあたりの注意点もいかに紹介しています。
挑戦の先にあるもの
FP2級は決して簡単な試験ではありませんが、その分、合格したときの達成感は大きいです。そして、資格取得の先には、より豊かなキャリアや生活が待っています。FP2級に合格することで、あなた自身のライフプランニングスキルが向上するだけでなく、周囲の人をサポートできる力も得られます。
また、FP2級合格後には、さらなるステップとしてAFPあるいは、FP1級やCFP®認定資格への挑戦も視野に入れることができます。これらの資格は、より専門性が高く実務での活用度も増します。
まとめ
FP2級に挑戦するか迷っている方にとって、最初の一歩を踏み出すのは勇気がいることかもしれません。しかし、FP3級で得た基礎を土台に、計画的に勉強を進めれば、必ず合格は手の届くところにあります。
FP2級は、あなたの人生やキャリアに新しい可能性をもたらす資格です。この記事を読んだことをきっかけに、ぜひ挑戦を決意してみてください。背中をどんと押します!