日本FP協会東京支部のウェルカムFP研修会にパネリスト登壇しました
2024年7月6日に東京ミッドタウン八重洲で開催された日本FP協会東京支部主催のウェルカムFP研修会に弊所代表の町田がパネリスト登壇しました。
ウェルカムFP研修は日本FP協会の会員になって日が浅い方を対象に行っている研修で、協会の規定等を学ぶオリエンテーションや、経験豊富なFPによる実践的な情報提供として学ぶ場となっており、今回は弊所代表を含む3名のパネリストが『FP活動の踏み出し方』ディスカッション形式で登壇し話をしました。
FP資格取得後の現状
今回、参加者の大半が独立系FPとして活動するのか迷っている(どうするか決めかねている)という状況でした。
中にはそもそもFPとして活動する気がない、FP協会の継続単位取得が目的でパネリストの話にはあまり興味のない方もいたように感じます。
一方で潜在的に独立系FPとして活動したいと考えている方も一定数いるのかなとも感じました。
今回、登壇したパネルディスカッションでは『FP活動の踏み出し方』という事をテーマに話をしましたが、20万人いるFP協会の会員の多くはゼロ→1というより、まずはマイナス→ゼロからのスタートというのが感想です。
しかし、その中でも参加した方々はなにかしらのきっかけを作りたいという思いを持った意識の高い人もいたと思います。
今回の登壇では難しい話よりシンプルな心構えについて4点伝えました。
・ 同志、仲間を作り人間関係を大切にする
・ なぜ独立系FPとして活動したいのかパーパスをしっかり持つ
・ 継続する事で道を切り拓く
・ 圧倒的情熱を持つ(情熱→覚悟が生まれる)
この4点はどの分野で起業するにも当てはまる事ではないでしょうか。
とは言え参加者の大半が会社員という中でFP独立起業はイメージしにくいでしょう。
従って、会社員→経営者になるというマインドセットと上記の4点は紐づけされています。
独立系FPが増えない、FP業界が抱える問題点と解決方法
今や人気資格として認知されているFP資格ですが、受験者や合格者が増えている事に反比例するかのように独立系FPが増えていかないというのが現状です。
これはFP業界にとって大きなマイナスであり、『FP資格では食べていけない』という常識の更なる定着化を生むだけでなく、既存で活躍している独立系FPの職業としての地位が上がっていきません。
今、業界全体で向き合わないといけないのはFP資格を真の意味で価値のある誇れる資格、そして職業として活用できる資格として真剣に向き合う時期にきています。
特に以下の点は待ったなしで変わっていく必要があるでしょう。
・ 新規参入の独立系FPを受け入れる環境
・ 排他的体質のFPグループや団体からの脱却
・ 独立系FP起業に必要な情報共有
・ FP起業後のイメージやベンチマークを共有
・ FP事務所経営ノウハウとサービス構築の情報共有
・ FP資格で食べていけないという思い込みとマインドセットができる環境
・ できない理由を並べて可能性を潰さない
大まかに以上が挙げられます。まずは既存で活躍している独立系FPが新規の独立系FPを受け入れていく環境づくりが急務です。
業界内でよく聞かれるのが、新規のFPが増えると自分の仕事が奪われてしまうという事を言うFPがいますが、これは真逆で、独立系FPが増える事でFPの認知度が上がりマーケット拡大するだけにとどまらず仕事の幅も広がり活躍の場が増えます。
まだまだFPの活躍できる潜在的ニーズやマーケットが顕在化されていないだけなのです。
これは大きな誤解を生むことを承知で言うと、このような発想をするのは高齢のベテランFPの方が比較的多く、視野の狭さと思い込みからFPの可能性を狭めていった結果、新規のFPが活躍しにくい環境を生んできたと言えます。
今こそその視点からの脱却が必要です。目先の視点ではなく、長期的視点でライフプランニング作成し提案していくFPが、まずは自らの事業を目先でなく長期的視点でプランニングする必要があるのではないでしょうか。
日本FP協会との関係は頼らず、活用する
日本FP協会やきんざい(金融財政事情研究会)は業界団体や監督省庁のような意味合いを持つかのように考えている方もいますが、あくまでFP資格の指定試験機関にしかすぎません。
特に日本FP協会はAFP、CFPの価値の向上、啓発というのが本来の活動の主であります。
日本FP協会の会員として活動している方の中には日本FP協会から仕事を提供してもらえるものだと考えているのではないかと疑念を持ってしまう方や協会の色々な活動に積極的に参加しているだけでFP活動として満足している方も見受けます。
もちろん、それ自体を否定するわけではありませんし、方向性は自由です。また、協会の活動に積極参加する事で独立系FPとして歩みを始めた方もいらっしゃいますので、FP協会の活動には一定の意味があると思います。
ただ、そうした活動を積極的に行うだけではFP独立起業は厳しいと言えます。無論、協会員の全員が独立系FPを目指しているわけではないし、定年後のボランティア活動という方向性で参加している会員もいます。
それもまた自由ではありますが、独立系FPを目指すという方についてはFP協会の活動に依存する事は逆にマイナスになる可能性があります。
つまりは様々なイベント以外にも研修会、SG等がありますが、インプットループに陥ってしまい、独立系FPとして活動したいというフェーズから抜けられない方を時々見かけます。
従って、FP協会に依存せず、キャリアアップとして上手に活用しながら起業後の事務所作りにシフトしていく事が重要であります。
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