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年収の壁「123万円」から読みとれる資産運用の必要性

(この記事は2分で読めます)

昨年、12月27日(金)に令和7年度税制改正の閣議決定。

今回の税制改正の主な内容は、

  • 年収の壁「103万円」→「123万円

  • 19~22歳の大学生を扶養する特定扶養控除「103万円」→「150万円

  • ガソリン暫定税率の廃止、明記など。

今年も引き続き注目のトレンドと言えば「年収の壁」ではないだろうか?

第一生命経済研究所の試算では、「123万円」(物価上昇率:95年以降、食料や家賃などの物価が2割増)への引き上げにより手取りが増える効果は、

  • 年収400万円:5,000円/月約420円

  • 年収600万円:1万円/月約840円

  • 年収800万円:2万円/月約1,670円

一方、国民民主党(公約)の「178万円」では、(賃金:95年以降、最低賃金が1.73倍)

  • 年収400万円:11万3,000円/月約9,400円

  • 年収600万円:14万6,000円/月約12,200円

  • 年収800万円:22万7,000円/月約18,900円 試算されています。

※3人世帯の場合(配偶者は専業主婦(夫)、子どもは中学生以下)

123万円に引き上げられても、月計算(年額でも同じだが)すると手取りは微々たるもの、178万円と比較すると大きく効果が薄れているのがわかります。(今年の所得から適用し年末調整などで対応)

物価高で家計にどの程度の影響を与えたのか?

みずほリサーチ&テクノロジーズの試算によると、2024年度の二人以上世帯(人数約2.9人)の平均支出は9万172円の負担増(月約7,500円)。

手取が増えてもそれ以上に物価が上がれば家計負担は増すばかり。つまり、自民・公明両党の123万円では物価高にともなう支出増を補うことができないと言うことです。(物価ベースでは近年の物価高騰に対応していないのがわかる)

では今年の物価見通しは?

帝国データバンクによると4月までにパンや飲料を中心に6,121品目(24年比6割増ペース)の値上げが決定しており春まで値上げラッシュは続く。

今年の見通し(2025年)は、昨年を上回ると見込まれ(1万2,520 → 1.5~2万品目の想定)ており家計負担はまだ続くと言うことです。

このまま物価が上昇し続けると、お金の価値は目減り(対策をしなければ)していきます。

どのくらいお金の価値が目減りしたのか、コロナが始まった2020年(基準100)から直近の消費者物価(2024年11月109.2)は9.2%の上昇率です。

この間の原価率は△8.4%(100÷109.2×100-100)という計算になります。

例えば100万円を貯金していたなら、約5年でお金の価値が8.4万円も目減りしたことになります。

これらから分かることは、「このまま現金を貯め込んでもよいのか」と考えるよい機会(注意喚起)になるのではないでしょうか?

【参考元】
■財務省「令和7年度税制改正の大綱の概要
■みずほリサーチ&テクノロジーズ「物価高による家計負担は和らぐか?」PDF 4P
■帝国データバンク「定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年通年/2025年見通し
■総務省「2020年基準 消費者物価指数

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