CFP®試験2023年第1回・振り返り
2023年6月11日、18日に、CFP®資格審査試験が実施されました。受験されたみなさん、お疲れさまでした。これまで同様、私なりの「回答してみた感想」に少し触れたいと思っています。
前回、2022年11月試験であまりに難題ばかりだった分野では難易度が下がり、その逆で、久しぶりに難題が登場した分野もありました。
以下、各課目の感想です。
金融資産運用
相変わらず、出題者の趣味と人生観にしたがって出題されている印象があります。細かいところまで理解したうえで、さぁ計算できますか?といった出題が散見されました。一方で、債券に関する出題は、前回の出題があまりに”どうでも良い”出題だったため、かなり難易度が下がりました。
株式の損益、課税に関する出題は”知識”として知っておきたいものの、投資家自身が計算できる必要がるのかは疑問です。
外貨建て商品については、相変わらずのマニアックな出題でした。ここに時間を割くようなら、他の出題に注力したほうが良いと感じるものでした。ただし、前回よりも容易に解答できる時事問題や計算問題があり、得点源となったかもしません。
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不動産運用
全体的な構成は従来通りでした。若干、出題方法が変更になった部分もありますが、計算問題は易しくなったものと難しくなったものが混在し、文章題はさらに難かしくなったと感じました。
とくに不動産収支(事業収支表)に関しては、易しい出題となりました。ただし、あまりに時間がかかるので、解答は後回しにしたほうが良い内容です。
不動産の特性、諸問題、価格動向に関する出題は細かい知識が求められました。
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ライフプラン・リタイアメントプラン
従来通りの出題構成でした。難易度については、出題項目(問〇)ごとに若干の難易度の変化がありましたが、概して標準的な出題でした。過去問を何度も演習していれば、難なく正答にたどり着けたと思います。
【最近のトレンド出題】
労働時間、年次有給休暇、国民健康保険料、任意継続被保険者
【細かい知識が必要な出題】
著作権法、フラット35、教育一般貸付、中小企業退職金共済
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リスクと保険
商品知識や経理処理など、定番の問題が続く一方で、
公的年金や個人年金に係る雑所得
に関し、かなり細かい知識と計算要件の理解が必要でした。全体的には標準的な出題でしたが、生命保険の証券の読み取りが無かったこと、資料の読み取り問題が随所に出てきたことで、過去問との違いを判断できた人には有利になったと感じます。
生命保険、損害保険ともに資料(約款や商品パンフレット、証券)の読み取り問題が減ったことで、商品知識や仕訳問題の理解が必要になりました。
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タックスプランニング
回答時間のかかる出題がなくなりました。引っ掛け要素となる出題が随所に見受けられました。
所得税では細かい計算ルールの理解、消費税の課税体系、法人税の損金の正しい理解が求められました。
一方で、かなり計算に時間のかかるような出題はほぼ無くなりました。
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相続・事業承継
概ね、従来通りの出題です。中盤、相続対策に関する出題が無くなり、全般的に難易度が下がったように感じました。一方で、各問の計算問題には正確な知識が必要となり、苦戦した受験者も多かったでのはないか?と感じる出題が散見されました。
不動産や金融商品の財産評価についても、前回と同様に出題傾向に変化がありましたが、基本事項を押さえていればほぼ乗り切れる内容でした。
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ここまで長々と失礼しました。読んでくださってありがとうございました。引き続き、CFP®試験関連情報をお届けします。
また、7月末には新テキスト、8月後半からはオリジナル講座を予定しておりますので、ご興味ある方、ご参考にしてください。改めてお知らせ致します。