Studio DayDream KCM-ODってヤツ。
流行り病に臥せってしまい、療養期間中なのだが症状消失の為に暇を持て余しているので、未だ書いていなかった機材について。
エフェクター界隈では「King of Over Drive」等と持て囃されて市場価格20〜50万くらいで取引されている
“KLON/CENTAUR”(以下“ケンタ”)という伝説の化け物扱いされてるヤツがいる。
「コイツを(本当にただ)繋ぐだけで音が良くなる」
「コイツをブースターに使うと音が太くなる」
「足元に組み込む事で子宝に恵まれる」
——だのと持て囃されているのだ。子宝はたった今でっち上げたが。
ギタリスト意識の低い自分でも小耳に挟んだ事のあるエフェクターであり、何なら好きなミュージシャン達も何だかんだ一度は足元に組み込んでいたりして、地味に気になってはいた。
何となくの記憶で、2010年代前半頃からそれに肖るかのようにして製作されたコピーモデルおよびリスペクトモデルが世に広まっており、このKCM-ODはその内の一台である。
このKCM-ODはStudio DayDreamさんの人気機種で幾つかのバージョンが存在していて、自分のモノはバッファードバイパスのみ・低域調整不可のv8.1であるらしい。
元々歪みペダルの後段に使うブースターを探していた時、ふと前述の「ブースターに使うと音が太くなる」という言説と共に“ケンタ”系のペダルが頭に過り、ネットで色々調べているとコイツに当たった為、当時そこそこにお手頃価格だったので即購入した記憶。
最初の頃はゲインを全く上げず、ボリュームとトーンだけで音作りをしていて、本家のケンタや他のケンタ系と比較した事は無いのでアレだが、
コイツを使ってみて思ったのは「音が太くなるというか、メチャクチャ上品な音だな」という感想。
ただただ本当に綺麗になりながら音量が上がるというか、
長い期間何度も歌い続けたり訓練して声を出してる位置を覚えると声が抜けてくるというか、パンッ! と出せる様になるんだけど、その時に似た様な感覚で音の出が変わるというか。
しかし、ただ本当に「綺麗になりながら音が上がるだけ」だったし、
そこにゲインを上げていくと何か急にビンテージ感というか望まない方面の古臭さを感じたので、余り魅力は感じ無かったが、
コードバッキング用に先の写真の位置にツマミを合わせ、ギターをセンターミックス、アンプ側のゲインをほんのちょっとだけ上げて使った際、
凄くジャキジャキで煌びやかなクランチサウンドがして気に入りバッキング用として暫く使っていました。
……しかし、それも単体で使った場合の話。
バンドに混ざると物凄くクリーンに聴こえてくるし、
アンプのゲインをもう少し上げたいが使ってるアンプにセンド/リターンが無い為、空間系もアンプのインプットから入れる関係でそれが出来ないのでどうするかという問題が浮上。
そうして半ば手放すつもりで「最後にブースターとしてちょっと色々試してみるか」と、
最初の頃と同じ様な設定・ポジションで色々弄っていた際、ゲインをゼロからほんの数ミリちょっとだけ上げてみたらば、音が凄く抜けてくる感じがして。
先述の「古臭さ」は勿論纏っているのだけど、同時に同じく先述の「音の出」が更にもう一段上に上がるというか。
試しに録音物で使ってみたらば、古臭さが全く気にならずにスコーンッと抜けてくる事に衝撃を受け、それ以来ブースターとして不動のモノになりました。
録音物での話になりますが、薄くクランチ気味のアンプに「ゲインをゼロからほんの数ミリちょっと上げた」コイツを通してアルペジオを弾くと、凄く煌びやかになって、クリーンのアルペジオはまず一回これで録音する事にしてます。
ギターソロに関してもコレ+他の歪みの組み合わせで録音したりして、プリアンプ的にも中々イイペダルに出逢えたんじゃないかという気持ちが今ではありますね。
……あれ、普通にエフェクターレビューだ!!
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