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株は高い?そんな時は「単元未満株」をチェック

ここ2年程は安定的な成長を続けている日経平均株価。8月には一時的に8,000円程度値を下げ、冷や汗をかいた投資家も多かったと思いますが、2週間程度で値を戻し、2024年11月現在では改めて38,000円台で推移しています。

1月のNISA制度拡充などもあり、幅広い世代で投資マインドが広がっていると感じますが、まだまだ個別株の株式投資についてはハードルが高いように思います。

個別株には通常多額の投資額が必要

その理由として第一に挙げられるのは、投資金額の高さ。
日本国内での証券取引所では、上場株式を売買する最低単位(単元)を100株としています。
仮に買いたい銘柄の株価が1,000円だったとしても、実際に必要な資金は最低でも10万円ということになります。
投資信託が1,000円から購入できることを考えると、「株は素人が簡単に手を出すべきではない…」と考えてしまう人もいるでしょう。

最低投資額が高額で有名な銘柄を挙げると、計測制御機器大手のキーエンス(約645万円)、ユニクロのファーストリテイリング(約500万円)など、…確かに気軽に買える金額ではありません。
これは極端な例ですが、ニトリやコナミ、東洋水産など、100万円以上の投資額が必要な企業は多数あります。
ちなみに欧米では最低単位は1株から。例えばAppleの株でも、225ドル程度から購入することができます。

東証では最低投資額の引き下げも検討されているようですが、反映されるのはまだ先の模様。
株主が増えることによって、株主総会の議決権行使書の送付や、配当金の分配などの企業側の管理コストも増えることになるため、簡単にはいかないようです。

単元未満株とは

では私たち庶民は、高額な株を買うことができないのか…というと実は方法はあります。
複数の証券各社が独自に「単元未満株・ミニ株」のサービスを提供していて、100株以下で購入することも可能です。
現時点では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などのネット証券会社や、松井証券、SMBC日興証券など既存の対面証券会社でも取り扱いしています。

単元未満株のメリットは

1. 少額から投資できる

  • 1株から購入できるため、少額でも無理なく始められる。

  • 特に高額な株価の銘柄でも、手が届きやすい。

2. リスク分散が可能

  • 少額で複数の銘柄を購入できるため、ポートフォリオを分散させやすい。

3. 配当金や株主優待の恩恵を受けられる場合もある

  • 一部の証券会社では、単元未満株でも配当金や株主優待の一部を受け取れる場合がある。

  • NISAにも対応しており、配当金が非課税になる。

※ただし多くの場合は1単元株数(最低売買単位)以上を株主優待の対象としています。

単元未満株の注意点は

単元未満株は証券会社が独自に提供しているサービスなので、対象銘柄や売買時間が限られていたり、単元株取引に比べて手数料が割高になったりすることもあるので、注意が必要です。

またいくつかの証券会社では、単元未満株を「購入」できるだけでなく、「積立」もできるサービスを導入しています。

購入するタイミングを分散させることで価格変動リスクを抑えたい(ドルコスト平均法)場合は、毎月自動で単元未満株を積み立てるのもおすすめです。

株式投資初心者は、単元未満株から挑戦!

投資信託でも資産形成しているけど、もう一歩進んで株式投資にも挑戦してみたいという方は、まず単元未満株からスタートしてみるのはいかがでしょうか。
失敗することもあっても、1株だったら傷も浅いかも。その経験も積み立てることで、投資の見識がより広がるかもしれません。


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