”やり抜く力”のもたらす効果について
”やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力を身につける” という本が全世界で30万部をこえる大ヒットを生み見続けている。日本では、2016年のリリース以降、教育分野、とりわけ幼児分野への注目が高まり、幼・保育園や学習塾のプログラムへの導入が進んだのが記憶に新しい。
今回は、FPの観点で”やり抜く力”について考えてみたい。
やり抜く力のエッセンスは、”ひとつの重要な目標に向かって、長年の努力を続けること”といえるが、家計において、やり抜く力”が試されるのは何か?
それは”貯蓄力”である。
貯蓄(貯金)は、目標にむかって、時間をかけて実施していくことで絶大な効果を発揮する。多くの家庭を見る中で、貯蓄が上手は家庭は、日々の工夫を惜しまず、目標にむかって着実に貯蓄を続けることができている。
ビジネスシーン、つまり仕事だけではなく、私生活においても、目標にむかって努力を続けることが重要であるといえる。
子どもへの教育を考える際、”最後まであきらめずに、やり抜く力を育ててあげたい”、誰もが、そんな思いをもつであろう。
そんなときに、ふと立ち止まって考えてみたい、まずは
”親自身がやり抜く力を備えているだろうか?”
子どもに対する教育の一環としても、まずは自分自身が、やり抜く姿を背中でみせたいものである。
メディアでは、”経済力が高い”という言葉をよく耳にするが、”経済力”と”貯蓄力”は別物である。辞書では、経済力とは、個人がもつ、収入や財産などの経済的な能力、と記されるが、収入が高くても、消費が多い家庭は、貯蓄ができない。一方で、収入が平均より低い家庭でも、貯蓄力が高い家庭はたくさん存在する。
だからこそ、貯蓄力をあげる工夫をすることが重要といえる。
"成功する人は才能がある人ではなく、努力する能力が高い人が成功する”
目標に向かってコツコツと地道に努力を続ける。
貯蓄についても、まずは小さな努力からスタートしてみてはどうか。