機材選びで重視していること#4 画素数編
こんにちは。花火公式撮影のアシュラです。
今回から花火撮影用機材選びで私が重視していることについて書いてみます。花火は三脚に載せた状態で長時間BULB撮影するため、それに向くカメラにはちょっと変わった要素が求められ、一般的に評価が高いカメラ=花火撮影向きとは限りません。このギャップがミラーレス時代になって一眼レフ時代より大きくなったように感じています。
第4回目は画素数を欲張らないについていってみます。
画素数を欲張らない
皆さんのカメラの画素数はいくつですか?
1800万画素、2400万画素、3600万画素、4000万画素、5000万画素、6000万画素、1億画素、1億5000万画素?
ここはすぐ答えられたと思います。
しかし、皆さんのカメラの回折限界のF値はいくつですか?
について即答できる人はほぼいないと思います。
ここに書くとめっちゃ長くなってしまうので、別で書くかググっていただくとして、センサーサイズと画素数から画素ピッチを算出→ベイヤーセンサーの場合はレンズ口径と緑色波長(550nm)で分解能を計算し、画素ピッチ2画素分を超えたら解像していないとみなす、ローパスフィルターがある場合は係数1.25=2.5画素分を超えたら解像していないとみなす。といった感じです。
実際にローパスなしで計算してみると、マイクロフォーサーズで2000万画素でF5.6、フルフレームのカメラで4000万画素でF8未満だったりします。但し超えたら即ダメというわけではなく、計算される値は山を登りきったピークで、そこを機に解像度が落ち始めるところです。
口径の大きいレンズを使って開放付近で撮影するジャンルでは高画素機のメリットは大いにあります。先の例で、フルフレーム4000万画素機ではF8以下で撮影していればセンサーの画素数を余すことなく使える訳です。
しかし、花火って結構明るいので、F8より絞って撮っている方が多い印象です。かくいう私も。
むやみに高画素機を選んでF16とかに絞って撮ってしまうと、解像していないのにデータが必要以上に大きいといった落とし穴にはまってしまいます。
そのほかにも高画素機にはセンサー読み出しに時間がかかって動きが遅い、S/N比が悪い、ダイナミックレンジが低くなりやすいなどの傾向があります。トリミング耐性が良いからという意見を聞きますが、そもそも解像していない画像をトリミングして画素数だけあっても。。。。ではメリットが全くないのかというと同サイズで見たときにノイズの影響を少なく感じることができるところだけはメリットです。
ノートリミングで最初の1発目から花火を撮ろうとすると、まだ揚がっていない状態でフレーミングする必要がある関係ではみ出してしまったり、余裕をもって広角で撮って大きくトリミングになってしまいますが、私はノートリミングでばっちり画角内に収めて撮ります(事前の情報収集と高精度な画角計算が必須になり、かなり上級者向けです)ので、画質面・データ量面トータルで考えて、フルフレーム2400万画素の機種がベストバランスと考えています。(4000万画素や6000万画素の機材も適材適所で使っています。)
一般の方は1発目から撮る必要もないですから、上がっている花火を見ながらフレーミングして撮っても良いと思います。
以上 簡単ですが花火撮影機材選択で重視していること第四弾でした。
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