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BQ映画の名シーン、名セリフ 〜お楽しみはココだけだ〜

『アンデッド・ウォーカー』

「トロンビー」

主人公はトランスジェンダーのヒロイン(たぶんリアル)、キリスト原理主義で反LGBTQの神父、そして不倫中の神父の妻とゲイの息子。村には、エイズなどのウイルス性疾患への免疫力が身に付くという新薬を飲んでゾンビになった連中が溢れている。不倫、男同士の恋愛、TS女性ら(たぶんリアル)の友情が交錯する中、果てしないサバイバルの夜がはじまった。
前半はZ級のぬるい展開だけど、ゾンビに囲まれてからは『Night of the Living Dead』ぽい展開になってきて、テンポよく話は進む。タランティーノのグラインドハウス的な演出、適度な(適当な?)グロ、ほぼ唯一の女性である神父の妻が逃げながらどんどん半裸になっていくところ(永井豪展開)など、Bゾンビをなかなかわかっていらっしゃる監督。TSヒロインたちの女同士(?)の会話も楽しい。
逃げる時、かつての友だちのTS軍団がゾンビになり、車の行手を阻む。ヒロインたちは、ゾンビになったTSゾンビたちを「トロンビー!」と名付けて撥ね飛ばす。わかるようなわからない略称。TSゾンビは歩きながら、腐って落ちた自分の●ンポを踏みつぶしていた。

「トロンビー!

女性のボクシングチャンピオンと男のヘビー級チャンピオンが殴り合うシーンはなかなか熱い。彼女もなんか性的マイノリティぽいけど、殴り合いはかっこよかった。

女VS男(ゾンビ)の殴り合い。中々泣けるいいシーン

原題は『Dead Don't Die in Dallas』だが、どこにもダラス感はなかった気が。2017年の映画だけど、この年にはジム・ジャームッシュのゾンビ映画『The Dead Don't Die』が発表されている。監督は発表時にタイトルに『 in Dallas』を付けてあやかったと見た。さすがB級魂、節操なんかない。でも日本タイトルは『アンデッド・ウォーカー』。身も蓋も映画の中身も現していない…

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