ドラフトルーキー3巡目 水野達稀
JR四国からきた右投げ左打ちのショート。21歳、171/75。
社会人通算で30試合、.306の出塁率.373、OPS.860。数字からするとHRこそ目立たないが(3本)、しっかりと長打も稼ぎ、高い出塁率でチームに貢献するリードオフマンタイプとみえる。111打席で四球は12と、見ていくよりも振って出ていくタイプであるのは、動画をチェックしていてもわかる。バットは素直に振れるタイプじゃないかな。
打撃フォームは特に目立っておかしなところ、気になるところはない。強いて言うなら呼び込みが深めで、バットのヘッドが下がりやすい特徴はあると思うが、これはパワーヒッターでない彼にはそんなに気にする要素でもない。
スイング見ても対左も特に苦手とかそういうところはないように見受けられる。
俊足巧打タイプらしく右左に強いゴロを打っていくのが基本のスタイルのようにみえ、当てに行くのはうまそう。
かといって高校通算27HR、動画見てもしっかりフルスイングした時にはスタンドに届くくらいの飛距離は出せるようなので、非力というわけでもない。
見極めてベースに近いところでボールをとらえて行くことで、内野の間を抜けるようなボールが内野安打になるパターンは多いだろうけれど、バットを振っても頭の位置がぶれず、軸を残したままいられるので、逆に普段はピッチャーに近いところで球をとらえて、内野の頭を越えていくことを意識すれば、タイミング違いのボテボテの語呂がでてて内野安打といったパターンを補助的に使えうるので率は残ると思う。
ショートといえば守備面への期待も増えるが、ざっと見たところではめちゃくちゃうまいとかいう類の選手ではないかも。全般的に無難、よくいえば安定していると思うが、悪くいうとそんなにうまいようには見えない。
守備範囲も今はそこまで広くはないようにみえるが、これはプロでもっと動き出しや打球の判断がつくようになれば伸びる要素にカウントできるので気にしなくても良いかも。前に出る積極守備というよりもしっかり止まって捕りに行く慎重型の守備スタイル。取ってから投げるまではわりかし早めかも。
ワンハンドでゴロを捕りにいくときに目線がボールからキレることがあるので、捕球にはもう少し慎重さがいるとは思うが、送球に関しては及第点は挙げられると思う。
トータルすると非常にバランスの取れた即戦力ショート。
めちゃくちゃハイレベルな武器があるわけではないが、総合力に優れており、「とりあえず」で起用できる安定感がある。うちのショートに関しては守備専が多い中で、打撃できちんと結果を残せればレギュラーをとるハードルはめちゃくちゃに低いので、まずはしっかりとバットに当てて飛ばす、ということができれば案外スタメン奪取が一番期待できる選手かもしれない。