見出し画像

苦手なオファーだけど、あれこれ書いて、整理して、やるかやらぬか決めてみっか

よく、お付き合いのあるクライアント企業さまから、ちょっとした社内教育プログラムの一環で「編集や情報発信というものについて、小一時間ほど喋ってくれません?」というお願いをされることがあります。
直近、そんなような話が立ちぼっておりまして。せっかくなんで、noteにしたためて頭の中を整理しようかしらと。

企業情報誌って、その企業の皆さんの取り組みだったり、外部のステークホルダーへ発信したいプロジェクトのあらましだったりを、読者にわかりやすく記事化しなければならない場面があります。

そういう時、情報誌制作に関わる宣伝や広報の皆さんのモチベーションがいかに高くとも、他部署の皆さんの参画意識が低ければ、集まる情報の質量が違ってきます。せっかく自社メディアがあるのだから、全社的に同じ方向を向いて、アピールできることはどんどんアピールしていきましょうよ。編集的な手法を少しでも理解して、チャンスがあればうまく使って、それぞれの活動に活かしていきましょうよ。そういった思いが制作ご担当者にはあるのだと思います。

そこで、一冊の情報誌がどういったきっかけや発想から企画され、各ページがどういった流れで作られていくのか、他部署の皆さんにどういったご協力を仰ぎたいのか、現場の立場からレクチャーしてほしいというわけです。

ちなみに、わたし以外に別の登壇者もアッセンブリーされているらしく、カメラマンさん(写真の撮り方)、Webマーケッターさん(オンラインでの市場調査や販促手法など)を招聘して2泊3日にわたる研修合宿の中日をそれ充てるのだとか。結構、要じゃん。責任重大。

確かに、社内の皆さんはそれぞれの部署での活動をSNSやオウンドメディアなどで個別に発信されるケースが増えています。そこの意思統一や連携をしっかり図っていれば、内容の丸被りによる機会ロス、先出し後出しなどの時間的齟齬が避けられて、逆にヨコ展開などでフォローし合うことが容易になります。
編集というか、広報の要諦を少しでも取り入れていただければ、各々がSNS発信する際のクオリティコントロールにもつながります。

なるほどなぁ、と感心いたします。ただただ右から左へ仕事をこなしている方々が多い中、優秀な人は考えることが違います。情報誌をPRツールとして最大化、最適化し、組織の中で有効活用しようという意識の向上を目指しながら、さらにご自身たちの存在意義やプレゼンスまで抜け目なく視野に入れていらっしゃるところがステキ。こういったご担当者さんがクライアント側にいらっしゃると、物事がスムーズに進んでほんとに助かります。全力で支えたくなってきます。


でも、わたし。あんまり得意じゃないんですよね。人前で、特に大人数を目の前にして何かを喋り倒す行為というものが。

むろん、過去にセミナー講師を務めたことはありますし、仕事上のお打ち合わせやプレゼンなどは日常茶飯事。取材だっていわば人前で喋る仕事といえなくもない。会議などの席でも参加者皆さんのご理解・ご賛同を得るために、それなりに夢のある話を語らせていただくことがあります。

こうして書いてみて、あらためて気づきましたが、喋りが不得手というよりも、レスポンシブルなキャッチボールが制限される一方的な喋りの場に苦手意識があるんだと思います。例えば、どなたかお相手があるトークイベントだと全然緊張しないけど、結婚式のスピーチとかホントに嫌ですもん。

そういえば以前、某地方自治体のツール制作のコンペでプレゼンターに駆り出されたことがありました。数十人規模の次課長クラスの方々を目の前に、大会議室でマイクを握った時、とっとと早く終わらせたくて。言いたいことの半分も伝えられませんでした。だって何を申し上げても反応がないんだもの。質疑応答の時間を設けても何もないし。当然、聴講者さんたちの感情というものが見えず、こちらの感情もまったく乗らず、そのコンペは見事に落としました。記憶から消し去ってしまいたいこの黒歴史、トラウマにさえなってます。

逆に少人数で、侃々諤々と意見を述べ合う編集会議は大好物ですね。こないだも定期的な編集会議があって、意外な反応から話題に奥行きが生じたり、言葉のキャッチボールから新しい発想が生まれたり、前々から疑問に思っていたことが氷解したり、有意義な時間を過ごせました。
人と喋ることは決して嫌いじゃないので、やっぱり俳優さんのように、無言のカメラの前で演者として振る舞うというのが性に合ってないんだと思います。youtubeとか絶対ムリですね。

ですんで、ぶっちゃけ迷ってます。
せっかくのお申し出、お誘いなので、なんとかお役に立ちたいとは思っていますが、レスポンスが薄かったら卒倒しちゃいそう。
こっちの話を聞いてんだか聞いていないんだかわかんない生徒たちの前で、授業を進めなくちゃいけない学校の先生方は心から尊敬します。語り手の気持ちが乗っかってない講義ほど、聞いていてクソつまんないものはないですからね。

でも、2泊3日は楽しそう(そっちかよ 笑)。

そうだなぁ。なんか、例えばラジオ番組みたいに、パーソナリティ(わたし)とアシスタント(企業側の担当者さん)の掛け合いみたいなシュチュエーションを作ってあげて、リスナー(聴講者さんたち)を巻き込みながら進めるとか。やり方を考えればイケそうかななんて。
ある程度は編集についてお話をして、その後で各部署の皆さんにSNS活用事例をお尋ねして、一つひとつ一緒によりよい方法論を考えていくということに時間を割いてみるのもアリかと思います。きっと即興性が求められそうだけど、あらかじめ決められたシナリオをトレースしていくよりかは断然得意。

終わったあとは、いろんな部署の皆さんとの交流が期待でき、皆さんの声にも触れられると思います。
佳き佳き。書いてみたことで、気持ちの整理がつきました。やはり前向きに考えてみようかな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?