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神社は日本独自の公園であり、広場である

これは以前『日本主義』という雑誌に書いたことなんですが、公園や広場というのは都市公園法およびその施工令という法律で、まちの中に作るように定められています。その方がみんなにとって使いやすいという配慮からなんですが。
この公園や広場をつくる場所というのは、西洋の町の中心にある広場(プラザ)や公園(パーク)の発想を、明治時代にそのまま輸入したものです。そのプラザはもともとはキリスト教会の前に作られた教会前広場がルーツです。つまり宗教的な発想からつくられた空間なんですよね。
同じような宗教的な発想からつくられた空間を日本で探すなら、とうぜんこれは社寺の境内ということになります。
ところがこの境内というのはどういう訳か、街の真ん中にではなく、図のように街と山の間に作られるのが様になるんですよね。実際、私たち日本人にとっては境内の背後には鎮守の森がないとありがたみが薄れます。
つまり近くにある便利さだけでは、日本の公共空間は語れないのです。なにかそこには理屈だけでは計り知れない一種の「文化」があると言えるでしょう。

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