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大人の自由研究〜マッチングアプリでともだちできるかな?第3週〜
大人の自由研究、マッチングアプリで友達できるかなの検証。第三週。なんかもう続ける気力が失せてきたというか、他者と距離を置いて、深く関わるのを避けてきた理由を再度確認した感じ。これがもしかして倦怠期?
初めてのネットでの出会いというところで、正直なところ、私は警戒心はバリバリなわけね。お写真や経歴や話の内容まで全てが嘘ですといわれても「あーね」で流せるように心の予防線を何重にも張り巡らせてやってんのよ。人間ってさ、愚かな生き物だから、嘘は尽くし騙すし詐欺るし貶めるし、ましてやインターネットという物理的距離がある状態ですから、画面の向こうで何考えてるかなんてわからんやん。面と向かっててもわからないのにさ。
それで、今現在わたしのメンタルを突き倒してるのが、実験開始して一番最初にメッセージをくれた方なんですけど、距離感というか、関わり方で人間関係のめんどくささを痛感して気持ちがどんどんダウンしているところなんですね。
1.どしたん?話聞こか?
まず、当該人物のお名前ですが、仮に「サタデー姉さん」としますね。土曜に連絡くれたんで。そのサタデー姉さんとのやりとりの話をするね、
※多少フェイクあり。個人情報なんでね
・30歳女性
・ヨーロッパ方面出身
・日本で働いている
・不誠実を嫌い、真実の愛を信じる(本人談)
・メッセージは全て英語
はい。百合界隈では大人気のバリキャリお姉さんですね。お姉さんといえども、公表している年齢に嘘がなければ私よりは年下なんですけれども。マッチングアプリでは一応アイコンには異国の顔立ちのお姉さんが使われており、2〜3回自撮りと思われる写真が送付されてきまして、見たところ全ての写真は同一人物でしたわい。
まず、海外の方からはサタデー姉さんの他にもメッセージがきてたよ。ただ、みんなカタコトの日本語で「はじめまして。あなたとお互いを知り合えるのが楽しみです」みたいな直訳日本語のメッセージできてて、かつメッセージの二言目にはすぐに「会いましょう」ってお誘いが多かったの。それは拒否じゃないですか。お前のこと知らんし。
それに対してサタデー姉さんは初っ端からフル英語のメッセージで、会おうとか言わないわけ。下手に日本語使って距離詰めてくるよりいっそ清々しい。私は英語が苦手なのでGoogle翻訳つかってやり取りをしてったわけね。
その後のやりとりについては以前の記事にも書いた通り、「人間性に迫る質問」が多くて異国情緒を感じてたわけだけども、そんなやり取りを続ける中で私も「翻訳通さなくても話せるようになれたらな」と思って英語を再勉強しようかしらとか思ってたわけ。
以前の記事↓
2.あっれれ〜おっかしいぞ〜
で、サタデー姉さんは毎日メッセージをくれるのね。毎朝モーニングメッセージが来るのよ。「おはよう!親愛なる友よ。あなたの素敵な1日のために太陽の輝きを送りたいわ」「おはよう!暖かいものが欲しいなと思って、あなたのことを思いつきました」
みたいなね。これが異国情緒なのか、彼女が特別ポエマー気質なのかはわからないんだけど、とにかくこういう感じのメッセージがくるのね。で、夕方には「調子どう?」とか「今日はどうだった?」って追いメッセージが来るのね。
これって普通なん?そんな毎日メッセージくるもんなの?で、別に仕事しかしてないし、仕事も別に面白いことしてないから私としましてもこれと言って伝えることはないというか。グータンヌーボとか恋バナで議論されがちな「連絡の頻度」ってこういうことね。そうだね、私は毎日じゃなくてもいいな。なんか用事ある時とかおもろいことがあった時とかだけでいいかも。
で、そんな感じで毎日メッセージをくれてたサタデー姉さんですが、やり取りを開始して二週間目のある朝、めずらしくメッセージがこなかったのです。それまでのメッセージの内容で仕事が忙しいってのは知ってたから、お忙しいのねぇと思ってスルーしてたら、その日の夜よ。「調子どう?」みたいないつもの夕方のメッセージが来たのね。
正直その日は体調不良で腹痛と貧血でTooBadだったわけですけど、姉さん仕事でお疲れのところ私なんぞの体調不良を投げつけられても迷惑だろ、と思って「まぁまぁだね」と返したわけです。そのあとに帰ってきた返事よ。
姉さん「わたしは大変だったわ。
クレジットカードの電子決済が使えないの」
あらそれは大変。悪用されてなきゃいいけど。
ごんきち「それは大変だね、詐欺とかに悪用されてないといいね、カード会社へ相談してみたら?」
そういうクレカ詐欺多いしね、気をつけなはれや。
姉さん「いや、ネットワーク接続の問題なんだ。あなたが力になってくれればいいけど。」
あ、そうなんだ。詐欺の可能性はないんだ。まぁいまはお仕事でえらい僻地にいるらしいから、そりゃ電波も悪かろうて。
そんな時はごんきちジョークをどうぞ!
ごんきち「あなたのそばに電波塔を建てないとね!」
姉さん「メールもできないし、困っているの。
PhoneCardを買ってきてくれない?」
ジョークスルーしないで。もうちょっと受け止めて。
ん?なに?なんか言った?
ごんきち「PhoneCardってなに?」
姉さん「支払いに使われるカードです。Appleカードが一般的です。それを買ってきて欲しいのです」
待て待て待て待て!
聞いたことある!これ、聞いたことある!
ごんきち「なにに使うん?」
姉さん「それでローミングサービスの支払いをして通信を復活させます」
姉さん!姉さん!やめてよ!詐欺にしか聞こえないよ!
ネットでよく聞くやつだよ!
いやだめ。そんな、偏見で物事を見てはいけない。きっとあれだ、僻地だからWi-Fiなくて、パケットの上限量使い切って、通信制限がかかっているから、追加のギガが欲しいとか、そんなとこだろう。そうでしょ?
ごんきち「通信量の上限を超してしまって、低速通信で困っているから追加の容量が欲しいんだね?」
姉さん「そうそれ」
わかるかわかる、速度制限ってイライラするもんね。わたしも速度制限かかって困ったことあったもん。そんなときはさ、泣く泣く追加のギガを買うんだよね。通信会社のアプリからオンライン決済で登録してるクレカから引き落としで追加ギガが買えるんだ、便利だよね!
そうだね、速度制限かかってても追加ギガは買えるね。
いや、きっと、カード決済がエラーになっちゃうぐらい速度制限なんだよ。きっと。そうだよね。
うーん。そんなことあるかな?
3.おもしろくなってまいりました!
姉さん「通信状況が良くないせいで重要なメールができないの。
私の仕事を成功させるためにPhonCardを買ってください。」
え、仕事うまくいかんかったら私のせいみたいな空気出してくるやん。それは違うやん。っていうか業務上必要なものなら事前準備しておきなはれ、そしてそれは私じゃなくて仕事関係の人に相談すべきでは?
これまでのやりとりでさ、誠実さとか愛とか散々話したからさ、疑いたくないよ。そんなことしない人だって信じたいじゃん。それに、詐欺でお金取ろうとするのに二週間かけて人間性を説くってあまりにもコスパ悪すぎるやん。私の中のお人好しが信じたがっている。しかしながら、この出来事を家族や友人に話したらなんていうかな?わかるね?
「いや、詐欺じゃん」っていうよね。わかってる。
わかった。サタデー姉さんがネットで知り合った外国人とか、そういうこと一旦抜きにして古くからの、なんだったら幼馴染ぐらいの人だったとしよう。私はこの人にお金を貸すか?
否。
そうだね。どんなに仲が良かろうがお金の貸し借りはしない主義で生きてるんだ。金銭トラブルは絶対に避けたい。そのためにはタネさえも蒔かない。一度手を離れた金はもう戻ってこないと思え。その上で、納得できる金なら出してもいい。帰ってこなくて困る金は手放すな。その信念は絶対に貫くって決めている。よし、そういうことだ。
ごんきち「ごめんけど、どんなに親しい友達であってもお金の貸し借りはしないって信念を持ってるんだ。金銭トラブルで破綻した友人を知っているからね。」
姉さん「あなたの信念はしっかり理解したわ。」
ごんきち「良かった。新しくできた友人が消えてしまうかと思ったよ。」
姉さん「友人を蔑ろにするのは私も好きではありません」
良かった。話せばわかる。しっかりと伝えられて良かった。
振り返れば、私はこれまでの人生でこういうぶつかり合いを避けてきたな。喧嘩になるぐらいなら、言葉にして相手を逆撫でする可能性があるなら、そっと離れるという選択をとってきた。でも人と付き合うっていうのはそれでは分かり合えないんだ。思っていることをちゃんと伝えるって大事なんだな。
4.めでたしめでたし?
そんな心が通じ合ったやり取りをした次の日。
姉さん「ほんとごめんだけどPhoneCard買ってきてくれん?」
「ちゃんとお金は返す。それは保証する。」
「なんだったらこの危機を救ってくれたお礼に報酬をつけてもいい」
え?昨日の話きいてた?もう忘れた?
速度制限かかって困ってる割にメッセージは送ってくるんですね?
いや、偏見だ。それは偏見だ。決済サービスはきっと速度が大事なんだ。通信状況の繊細さがメッセージ送るのとは桁違いにちがうんだ。きっとそうなんだ。
オッケー、私が使ってる通信会社だと、追加容量は1GBでだいたい千円だ。少量の容量を買って一旦速度制限を解除したらクレカが使えるようになるはず。そしたら姉さんが自分のクレカで更なる追加容量を買えばオールオッケーだ。3千円ぐらいなら例え戻ってこなくてもおおめに見よう。
ごんきち「最近PhoneCardの詐欺が多いから正直警戒してるよ。でもあなたの誠実さに賭けてみたい。どのぐらい必要なんだ?」
姉さん「300$もあれば足りるわ」
300ドル?えーと、オッケーGoogle。300$は日本円でいくら?
Google「300$はだいたい4万3千円です」
えっ えっ えっ 4万円?
4万円って?4万円ってなに?
一万円札が4枚分ってこと?
ごんきち「私の先月の月収は15万円以下なんだ。もういちど考えてくれ」
収入の4分の1も取っていこうとしないでくれ。
姉さん「通信制限を解除するためにはシステムをアップデートする必要があって、それで多くの容量が必要なんだ。わたしもなんでそんなに容量を食うのかまるでわからない。」
人に金銭を頼むならそこをわからないでどうするんだ。フリーランスで仕事してんだったらもうちょっと営業トーク頑張んなさいよ。それで顧客が出資するとでも?
ごんきち「わたしはお金持ちじゃないんだ。高すぎてとても援助できない」
姉さん「わかったじゃぁ200$でいいからお願い。」
オッケーGoogle、200ドルを日本円で
Google「だいたい2万8千円」
額がでかいんよ。アプリで出会って二週間目の人に頼む額じゃないんよ。私の生活をなんだと思っているんだ。もうだめだ。何を言っても分かり合えない気がする。詐欺じゃなくてガチで困っているにしろ、出会って二週間しか経ってない人に万単位の金銭を借りようとするのは感性的に合わない気がする。
ただ、「ほんとに困ってて藁をも掴む気持ちで私を頼ってくれている場合」を考えてしまうお人好し野郎が私の心に住んでいるので、そいつのせいでなんだか心が痛い。
その後メッセージを返さないでいたら姉さんから「ねぇ、そこにいるの?」って追いメッセージ来てるし。
わかってくれよ。先月はお盆、今月は3連休二回あって収入少なめなんだ。その上で先月は2万円するゼルダの伝説のマスターソード買いましたし、今月は届いたマスターソードを飾るための棚が欲しいなとか、ゼルダの新作ソフトでるなとか、King GnuのDVD欲しいなとか、秋だしイクラの醤油漬け食べたいなとかあるんだよ。私利私欲なんだ。私は友人のために欲を捨てられるほど優しくて立派な人間じゃないんだ。
5.ほいで?
その後、結局返事を返さないまま放っておいてる状態。気晴らしに買い物いって、本屋で「中学英語から学び直しドリル」みたなのを手にとってペラペラめくってみた。2千円。良さそうな棚、2万円。観葉植物用ライト、6千円。英会話教室の初回費用8万円、月謝2万円。
サタデーお姉さん、3万円。
どれにも手は出さないことにした。
お金が全てではないが、お金で解決できることは多いというのは確か。でも、お金がないと繋ぎ止められない仲ならいずれ切れる縁じゃないか?そうでしょ?お金如きが。お金如きで。
あぁぁ、だから友人とお金の話するのは嫌なんだよ。お人好しもいい加減にしてくれ。大した力もないくせに、人を救おうとするな。そういう理想と現実のギャップがある自分が嫌いだから人と関わるのを避けてきたんだろ?自分を嫌いにならないために、人を好くのをやめてるんだ。
というわけで、ありったけの自己嫌悪が目覚めたところで、
今週はここまで。
来週はあるかどうかわからん。おやすみ人類。