ちゃぶ台返しができなくて
こんにちは、ごきげんよう。
「ところでどう、みんなちゃぶ台返ししてる?」
(こんな感じの最後のシメをやる漫才芸人がいたが思い出せない、ビジュアルだけがぼんやりと脳裏に残っていてむず痒い。)
そこが筋じゃないんだけどちゃぶ台返しっていいなと思う。
今立っている前提をグワシとゆらがせて、全てがひっくり返りぶちまけられる。
台の上にて「我、主役に座したり」とのさばる米、味噌汁なんか天地がひっくり返るとはよもや思わぬだろう。
それらからしたら溜まったもんじゃないし、やられた当事者に対してはご愁傷様と思うこともある。
はじっこで肩身狭くしていた漬物も等しく地面に叩きつけられる刹那、誰もがみな平等ということを自覚するであろう。
返した人間はさぞ気持ちよかろうよ。
誰かが手間ひまかけて盛り付けた食物を台無しにする行為を持ってして自分の不機嫌さと権力性を示せるのだからな。
そう、ちゃぶ台返してぇ。
だができねぇ。
ちゃぶ台を返すほどの力も度胸もなく、衝動を抑えて悶々とするんだ。
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