ロマンティックバレエの幕開け ~3人のマリー③~
こんにちは。
ただのバレエ好きのあゆみです。
今日も暑すぎ。湿度高すぎ。
the日本の夏っていう気候が続いてますね。
さて、
前回のnoteで宮廷バレエの時代を一旦終えて、今日からロマンティックバレエの時代に突入していきます!!
ロマンティックバレエって何ー?
って方は、こちら↓の記事を見てみてください〜
それではスタート!!
ロマンティックバレエの始まりはオペラ??
ロマンティック・チュチュの登場
この時代、バレエは「オペラ=バレエ」と呼ばれ、
オペラの作品の1シーンとして組み込まれる形で上演されていました。
そして、ロマンティックバレエの特徴でもある、
ロマンティックチュチュ
が初めて登場したのも『悪魔のロベール』というオペラ作品でした。
1831年初演のマイアベーアが作曲しました。
ロマンティックバレエが登場するのは
「尼僧のバレエ」と言われ、
姦淫の罪を犯した尼僧たちが、罪を犯した夜から蘇って尼僧院で踊る
というなんとも言えないシーン。
このシーンに、
通称「白いバレエ(バレエ・ブラン)」
と呼ばれるロマンティック・チュチュを身につけた女性ダンサーの群舞が登場しました。
ちなみにバレエ作品で「バレエ・ブラン」として有名なのは、
・『ラ・シルフィード』の2幕の妖精たちの群舞のシーン(後術あり)
・『ジゼル』2幕のウィリ(亡霊)のシーン
・『白鳥の湖』2幕の白鳥の群舞のシーン
などです。
ロマンティックバレエの父
先述したオペラ=バレエ『悪魔のロベール』のバレエのシーンを振り付けたのが
フィリッポ・タリオーニ Filippo Taglioni 1777~1871
イタリアのダンサー/振付家で、
イタリア各地で踊ったのち、パリ・オペラ座でも踊りました。
タリオーニ家はダンサー家としても有名で、
フィリッポはダンサーのソフィー・カルステンと結婚し、
子供を2人もうけます。
娘のマリー・タリオーニ。息子のポール・タリオーニ。
子供は2人ともバレエダンサーになりました。
そして、このマリー・タリオーニこそ、
3人のマリーの3人目に当たる人物です。
父親から特訓を受ける3人目のマリー
マリー・タリオーニ Marie Taglioni 1804~1884
ストックホルムで生まれ、小さい頃からバレエを学びました。
そして途中からは、父であるフィリッポ・タリオーニからの特訓を受けます。
1日6時間。
朝2時間。夕食前2時間。夜寝る前2時間。
これだけみてると受験生の勉強スケジュールにも見えてきます。笑
彼女の特徴は、
背が高い
華奢
猫背(なで肩だったという説も)
そして何より、フィリッポの特訓のおかげで足が強かったそうです。
そんな彼女の踊りは、
純粋で、清らかで、精神性が高い
というのが特徴だったそうです。
1822年ウィーンでダンサーデビューをし、
1831年、父フィリッポが振り付けで携わったオペラ=バレエ「悪魔のロベール」(今日よく出てくる)のバレエのシーンで主役を踊って好評を得ました。
↑英国ロイヤル・バレエ団がマリー・タリオーニについて紹介している動画です。
英語ですが、よければ見てみてください
いよいよロマンティックバレエが幕開け
現代の私たちが、ロマンティックバレエに対して抱いているイメージが確立したのは、
『ラ・シルフィード』
という作品が初演を迎えた時と言われています。
少年と妖精との恋を描いたこの作品は、
フィリッポ・タリオーニが振り付け、
娘のマリー・タリオーニが主演を務めました。
この作品で初めて、
一作品を通してトゥシューズで踊った
と言われております。
今ほどトゥシューズの先が固くなかった時代。
なのに、一作品を通して履いたまま踊ることが可能だったのは、
マリー・タリオーニの足がそれほど強かったから。
父娘の努力の賜物です。
この 『ラ・シルフィード』という作品は
マリー・タリオーニの代名詞
と言われるほど彼女にとって当たり役でした。
こうしてマリー・タリオーニは、
ロマンティックバレエの最初のバレエダンサー
と呼ばれるようになりました。
そして、『ラ・シルフィード』を振り付けたフィリッポ・タリオーニは、
ロマンティックバレエの父
と呼ばれるようになります。
まとめ
やっとロマンティックバレエの時代に入りました!!
少しずつ皆さんにも馴染みのあるダンサーや作品が登場してきます。
バレエ=オペラを例に挙げるように、
バレエとオペラは、宮廷バレエの時代から現代まで繋がりがすごく深く、
お互いに影響し合いながら共に成長していきます。
また都度紹介していきますね!
さて次回は、今回のnoteの最後に出てきた『ラ・シルフィード』の作品紹介に入っていきたいと思います。
私も楽しみ〜
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました!
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それではまた〜