ダーク・タワー
ダークファンタジーを狙ったんだろうけど、見事に陳腐なSFに仕上がってしまっている。アクションは、言うなれば”ジェネリック・マトリックス”といったところか。そして、狙い過ぎた音楽がとにかくダサい。盛り上げるぞー!というペラペラの意図がそのまま音楽となって付け加えられただけに過ぎない。これについては、OSTではなく既存の楽曲で良かったのではないか。無駄にOSTにしたことで余計な叙情性が加えられ、見た目だけでなく、音楽お陳腐な仕上がりになってしまっている。ダサいものにダサいものを付け加えれば目も当てられないものになるのは、当然の結果だ。
結果的に"ドラゴン・タトゥーの女"シリーズ(しかもオリジナル版)の監督ではなく、テリー・ギリアムが監督だったら面白かったかもしれない。SFやファンタジーは、そういったものが得意なある種職人のような作り方が出来る監督がやるべきだろう。天才デヴィッド・リンチですら"Dune - 砂の惑星"で大失態をしでかしてしまったことが、何よりの証拠となるだろう。
とにかくテレパシーを”Shine”と呼ぶところがアレのアレで、そこくらいしか楽しめる要素はなかった。よって、クソ映画認定。