「大統領が食べたピザ」を、埼玉で!ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ【出店ストーリー編】
note編集部の横関です。
休日にアウトレットでのお買い物って楽しいですよね。
田舎で生まれ育った私にとってアウトレットは、たくさんの人が集まり、オシャレなお店が一堂に会する都会的な空間で、とてもワクワクしたのを今でも覚えています。
そんな子どもの頃のイメージと重なる素敵なお店を見つけました!
埼玉県深谷市「ふかや花園プレミアム・アウトレット」にあるナポリピッツァ専門店「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」です。
イタリア語で「大統領にピッツァを作った職人の娘」という意味のこのお店。
その由来は、G7サミットのためにナポリに滞在中だったビル・クリントン米大統領をも魅了した、エルネスト・カチャッリ氏の情熱とレシピが、娘 マリア・カチャッリ氏へ受け継がれているからです。
当時、クリントン大統領がピッツァを頬張る様子は、世界中の多くのメディアで取り上げられ、「あのナポリピッツァを食べてみたい!」と思う人々が、現在も世界中から訪れるそう。
そんなお店が日本にあるなんて…(というかそもそもなぜ、そんな有名な老舗が埼玉に…?)
お話を聞くべく、同店の日本出店を担当した、フォーシーズの取締役筆頭副社長・馬場さんにインタビューしてきました!
― 「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」日本出店のきっかけを教えてください。
馬場さん:
「トラットリア ターヴォラ」というイタリアンをオープンさせる際のことです。当時、我々にはナポリピッツァの経験がありませんでした。そこで、日本のナポリピッツァの第一人者である寺床雄一氏のお店「タランテッラ・ダ・ルイジ」で勉強させてもらうことになりました。
寺床氏は本当に親切な方で、技術を惜しむことなく教えてくださいました。
実は「ターヴォラ」での粉の配合やイースト菌の使い方は、すべて寺床氏の流儀なんですよ。
― スタートは「ターヴォラ」という別のレストランからだったのですね。 では、寺床氏のお店での修行から、どう「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」に繋がるのでしょうか。
馬場さん:
寺床氏がイタリアで修行したのが「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」だったんです。
「タランテッラ・ダ・ルイジ」で使われている粉も、プレジデンテと同じものなんです。
そこで我々もナポリの技術を学びたいと思い、実際にイタリアに行きました。
しかし、寺床氏の紹介があったとしても、新参者がいきなり本家で修行することは叶わない世界なので、プレジデンテで修行した職人が出している別のお店で修行しました。
そんな中、食材の仕入れをしているイタリア専門の輸入会社が、「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」のマリア氏と関わりが深いことがわかったんです。
何とかフォーシーズで日本展開できないかと交渉し始めたのが、プレジデンテのオープンのきっかけでした。
― なるほど、すべて繋がりました! 交渉が成立した後、なぜアウトレットにお店をかまえることになったのでしょうか。
馬場さん:
出店場所は、「認知度が高い」「華やか」「マスコミに取り上げられる」というキーワードで絞っていきました。そこで「ふかや花園プレミアム・アウトレット」に白羽の矢が立ちました。
― 確かにイメージとぴったりですね。 やはり、イタリアの老舗店の名前を背負うことにプレッシャーはありますか。
馬場さん:
もちろんあります。
すべてマリア氏に食べていただいて、承認を得て提供していますが、軽くておいしいピッツァになるよう、品質維持にとても気を遣っています。
それと、ピッツァ職人の世界は非常に狭くて厳しいんです。「プレジデンテ」を名乗るのであれば、常にNo.1 を目指し続けなければなりません。
― プレジデンテへの熱い思いが伝わってきました!マリア氏とのやりとりの中で印象的だったことはありますか?
馬場さん:
マリア氏はとにかく気さくな方です。
アウトレットでの出店の際にも、とても明るい雰囲気で快諾してくださいました。
実際に厨房に入ってアドバイスしてくださったり、とても勉強になりましたね。
あとは Instagram や TikTok にも積極的で、みんなを巻き込んで踊ったり、マラドーナが大好きだったり、明るいナポリっ子という印象です。
― ナポリを愛されている方だということが伝わってきました!マリア氏監修・プレジデンテのおすすめメニューやポイントを教えてください。
馬場さん:
やっぱり、店名が付いている「プレジデンテ」というピッツァはおすすめです。あとは「ピッツァフリッタ」もぜひ召し上がっていただきたいですね。
注目してほしいポイントとしては、ナポリピッツァの食べ方ですかね。
つい、アメリカ式でピザを手に取ってシェアしがちですが、ナポリピッツァはフォークとナイフを使って、必ずひとり1枚食べるんです。
― えええ、そうなんですか!ナポリピッツァについて予習してから食べに行かないとですね。
馬場さん:
ナポリピッツァの定義っておもしろいんですよ。現地ではピッツァ1枚と、さらに揚げ物も食べるので、本当にお腹いっぱいになると思います。
食べに行った際は、職人たちに技術的なことも聞いてみると良いかもしれません。
― わかりました、お話ありがとうございました!
「ラ・フィーリア・デル・プレジデンテ」出店のストーリーや裏側を知れて、ますます本物を食べてみたくなりました。ナポリピッツァについてしっかり予習してから、食べに行ってきます!
to be continued…