妄想で語る物語:ドラクエ7の風の谷

今日も何も調べず、記憶と妄想とでストーリーを語るお。大体こんな話あった気がする。覚えてないところはそれっぽく作り上げた

風の谷と呼ばれた断崖絶壁に住まう民がいた。その民には羽が生えており、谷から流れる風になって空を飛ぶことができた。これにより不便な場所であっても快適に過ごすことができ、外敵からも身を守ることもでき、この地を安住の地として定める、暮らしていた。

風の民と呼ばれたそのもの達は、生まれてくる子達にも例外なく空を飛べる羽が生えておった。

しかしながら、ある時、羽の生えていない娘が生まれた。母親は、風の民でない男と交わったのではと嫌疑をかけられ、鬱になり産後の肥立ちも悪く、若くして亡くなってしまった。父親の方も行方がわからなくなってしまい、羽のない娘は孤児としてひもじく暮らして行くことになった。

風の民が羽を使い生活をしている中、羽のない娘は誰も使わない整備されてない悪路を使い、水汲みや薪集め、炊事などの雑務を行い、その日暮らしの生活をしていた。
他の者達ではすぐに終わるような仕事でも、その娘にとっては大仕事であり時間がかかるものであった。
周りの子供達はその羽のない娘をことある毎に馬鹿にし、意地悪をしていた。


月日が流れ、羽のない娘も年頃になる頃。風の民では次の巫女を決める儀式が執り行われることになった。その時、旅人がたまたまその場に居合わせた。

風の神に祈りを捧げ、巫女候補の若い娘達の中から、巫女となる娘を選ぶ儀式であった。

今までの伝統であれば、奇跡が起こり、巫女となる娘に光と風の祝福が授かるが、祈りを捧げてもその奇跡は起こらなかった。慌てた神官は、いったん儀式を取りやめ、後日開催することにして解散の号令をあげた。

旅人はその儀式の合間、羽のない娘と出会っていた。その娘は不遇な立場に置かれているが、それでも見捨てないで住まわせてくれる風の民に感謝をしているという。

突然、羽のない娘に光が差し込み、温かい風が周りを巡る。困惑する羽のない娘。その不思議な現象は、羽のない娘と旅人にのみ目撃された。

特に儀式について聞かされたこともなかった2人は、変なことだなぁと思いつつも、その日を終えた。

翌日、仕切り直しをした巫女選定の儀式。昨日と違い、背後から蝋燭の炎で照らし、団扇で風を起こして巫女となる娘を選出する儀式を終えた。

奇跡ではなく人為的なもので、運良くその場に居合わせた旅人はそのしょぼさに失望するも、その儀式での選定と、羽のない娘に昨日起きた奇跡とを結びつけ、ある事に気づいてしまう。

神官にその奇跡について告げる旅人、しかし、それが思いもよらぬ不幸を引き起こしてしまう。

巫女に選ばれた娘は族長の娘であり、対立する別の急成長している族長の勢力を抑えるため、政治的な力で選ばれた娘だったのだ。そして羽のない娘は、その対立する族長の一族であり、しかし羽のないことで勘当されだ状態であったが、巫女に選ばれるとなると復縁しその族長の影響力が増してしまう。

実は昨晩、多額の金と特権で買収されていた神官は、その旅人と羽のない娘の存在は不都合であるとして罪状を作り上げ、風の谷からの追放を決定してしまう。

旅人は羽のない娘と共に風の谷を去ることになった。

その直後から、風の谷から風の祝福が失われ、草木は枯れだし、羽を使って空を飛ぶことも出来なくなっていった。

神官はその原因は旅人と呪われた羽なし娘にあるとして、悪霊ばらいを行い全責任を彼らにおわせるも、悪化はすれど改善はしなかった。

旅人と羽のない娘は各地を旅し、関係を深めていった。そんな中、風の谷が死の谷と呼ばれている話を耳にする。

追放されても、故郷の事を気にする羽のない娘は帰ることが禁じられている風の谷に向かうことにする。旅人もその意思を尊重してついていくことにした。

そこでは、羽があれど風の祝福がなく飛べず、ただ地面を這いつくばって苦しむ風の民達が累々としていた。

驚く旅人と羽のない娘。
状況を把握し、旅人はすぐさま介護をし、近くの集落に支援を出し、費用は旅人の路銀で負担して彼らの生存と安全を確保するように仕切った。

途中で手持ちの金では費用が足らないことに気づいた旅人は、守り人のいない風の民の宝物庫から金銀を拝借し、それを贖いとして支援体制を組み上げた。
羽のない娘も精力的に働き、彼らを助けた。

無償の支援ではなく、金銭に基づく労働として旅人の監修の元統率された救護体制を組めたことで、大きな問題も混乱もなく事態は安静化することができた。

先に盗賊や蛮人に目をつけられていたらどうなっていたことか。

感謝される旅人。
旅人はどうしてそうなったか風の民に問いかける。
神官が、全ての元凶はあなた、旅人と羽のない娘にあると主張していたが、悪魔祓いもお祓いも祈りもしても悪化する一方であり、荒れ果てた事。
そして、神官と族長との賄賂、癒着が明るみになり、でっち上げで巫女が選ばれたことが明るみになり、それで風の神が指定した本来の巫女を追放したことによる罰であったと、今の風の民は考えている事をしる。

羽のない娘に助けを乞う風の民。
しかし羽のない娘は、自分はもう巫女になる資格は無いという。ただ、やれることはやってみるとし、神殿の奥底、神官と巫女でしか入らない神域に足を踏み入れる。

旅人もついでに羽のない娘についていった。例え禁じられてたとしても、阻止する神官も巫女も居ないのだ。今は神官であった男は独房の中、偽りの儀式で巫女になった娘はもう神殿には来ていない。

神域の奥底で、風の流れが崩落により止まっている部位を見つける。

旅人は手持ちのスコップで土砂を削り、風穴を広げていく、

優しい風が流れ出していく。
羽のない娘と共に、この手作業の土砂取り除き作業は半日を超えた。その頃には気持ちの良い風が強く流れ込んでくるに至った。

空腹もあり神殿に戻り、ご飯を食べることにした旅人と羽のない娘。
そこでは、辿々しくも風で空を飛べる風の民達がいた。

一躍英雄扱いされる旅人、そして誠の巫女としてみなされた羽のない娘。

今までの非礼を詫びる風の民達。


その一連の流れを冷ややかにみる旅人


旅人と羽のない娘は話し合い、神殿維持のための儀式として、神聖なるスコップを携え、定期的に神域に赴きスコップを払い風の道を守る命令を神託として風の谷に授けた。

この儀式をすれば巫女が居らずとも風の祝福は得られるという。

何より羽のない娘は、巫女としてではなく、1人の人間として、旅人と共に生きる選択をした。


おしまい


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