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『四つの約束』序文「煙に覆われた鏡」続き

今回は、序文「煙に覆われた鏡」の続きです。
ここでは、3千年前のある男の発見が書かれています。
彼の発見は
・自分は星から作られていること
・すべては光から作られていること
・生命は、光と星の組み合わせであらわされている
・存在するものすべては、
 私たちが神と呼ぶ1つの生きた存在の顕現である。
・すべては神である
・人間の知覚は光を感受している光にすぎない
・物質は鏡であり、すべては光を反射する鏡である。
 光によってイメージを創り出している。
・夢は鏡を覆う煙のようなもので、本当の姿を映すのを妨げている

この記事では、この中の最後の3つの文章を解説します。

人間の知覚は光を感受している光にすぎない

私たちが知覚している何か(モノ、人、世界)は光の反射によって姿を現わしている、光である。
→光があたることで物質として知覚されているが、結局は光が物質として見えているにすぎない。

物質は鏡であり、すべては光を反射する鏡である。光によってイメージを創り出している。

すべての物質は、光を反射することによって○○であるというイメージを創り出している鏡である。

夢は鏡を覆う煙のようなもので、本当の姿を映すのを妨げている

ここでの「夢」とは、私たちの脳が生み出す「仮想現実」のことを言っています。例えば、ある人を「意地悪な人」と認識するのは、ある人(=鏡)に反射した光のイメージを私たちが知覚し、私たちの脳が分析したり、解釈したりして自分の目に映し出したもの。このような分析や描写のことをドン・ミゲル・ルイスは「仮想現実」といい、トルテックは「夢見」と名付けています。そして、そうした仮想現実や夢見は、ある人(鏡)を煙のように覆ってしまい、本当の姿が私たちの目に映し出されるのを妨げているのです。

さらに理解不能な部分の解説

序文の中でおそらく、最も理解不能だと思われる部分が
次のところ

自分は星の間のものだ、と彼は思った。そこで彼は、星をトナール、星の間の光をナワールと呼んだ。そして、「生命」、または「意志」が二つのものの間の空間を作り出していることがわかった。「生命」がなければトナールもナワールも存在できない。

ドン・ミゲル・ルイス著「四つの約束」
ivページ4行目 コスモスライブラリー

彼は著書「パラダイス・リゲイン」で
星と星の間には空っぽの空間は存在せず、
その空間は光で満たされていると述べています。
光を反射する物質がないから空っぽに見えるだけだと。

つまり、星と星の間の自分は、光だと言っているわけです。
そして、星をトナール、光をナワールと呼ぶのですが
ここがややこしい。

トルテックは師のことをナワールと呼び、
ドン・ミゲル・ルイスはイーグルナイトの「師=ナワール」。
そして、彼は自分が光だと言っているので

ドン・ミゲル・ルイス=師=ナワール
ドン・ミゲル・ルイス=光
師=光=ナワール
光もまた、ナワールなのです。

星=トナールは、おわかりですね。原子のことです。
このトナール(=原子)とナワール(=光)
の間の空間をつくりだしているものが
「生命」「意志」であるといっています。

彼が言う「生命」とは
原子を動かす力のこと。
私たち誰もが持っているエネルギー。

光を反射した物質の力によって原子が動き、
リアルなものが創り出される一方で、

私たちは私たちの脳によって
仮想現実を創り出しているということです。

だけど、誰にも理解されない

男はこの発見を人々に伝えようとしますが
誰も理解しません。

人々は男を神の生まれ変わりだと思いました。
でも、男にとっては、その人々もまた神。
(すべては神と言っていますからね)

男は自分が人々を映す鏡であることに気づきます。
人々はこの男という鏡に自分自身(神)を映しているのです。

この男もまた鏡に映る人々の中に自分の姿を見ます。
だけど、人々はこの男のことを
自分自身だとは思いません。

私たちが誰かにイラついたり、許せなかったりするとき
それは、自分自身にイラついていたり
自分自身を許すことができないときだったりします。
私たちは誰かの鏡に自分の姿を映しているのです。

でも、多くの人はこのことに気づきません。

それは、自分たちが夢(仮想現実)を見ていると
気づいていないから。

私たち自身が創り出している仮想現実に
気づいていないからです。

その夢(仮想現実)を
彼は煙、霧にたとえています。
そして、その煙のせいで
私たちはお互いに姿を見ることができないといいます。

このことを忘れないために自分のことを
煙に覆われた鏡(スモーキーミラー)と呼ぶことにしたというのです。

序文は、3千年前の男の話として書かれていますが
実際には、ドン・ミゲル・ルイスの砂漠での体験を
もとにしています。

でも、私たち誰もがスモーキーミラーなのかもしれません。

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