FE-NVシリーズ開発話 閑話
さて、これまでFE-NVシリーズの開発や取扱説明書に記載している作例に関する話を書いてきましたが、今回はちょっと変わった使い方を紹介します。
FE-NVシリーズはFostexのスタンダードな商品です。フルレンジユニットなので、1セットで気軽に楽しめるユニットとして設計しました。ある程度小さい容量のスピーカーボックスでもデスクトップ周りやリビングで十分な満足感を得られます。
FE83NVとFE103NVの設計を終えたころ、NVシリーズのローンチを目的に弊社主催のイベント「FOSTEX SESSION vol.1」を秋葉原で開催しました。
「FOSTEX SESSION」は、業界を問わず、様々な「モノづくり」を主とした企業とコラボレーションするイベントです。目的は、異業種であれば尚のこと、お互い新鮮な気づきを得ることができたり、お互いのブランドをお互いのファンに知っていただけるタッチポイントを創ることです。これからも、コレまたまったりと開催したいと考えております。今後の開催予定が決まりましたら、こちらのnoteでも告知いたしますので、是非ともお知りおきのほど、お願いいたします。
昨年行われましたSESSIONの vol.1では、私の旧友が勤めている酒造メーカーとのコラボレーションという、まさに異業種コラボを象徴するイベントに相応しい!?お相手とのイベントと相成ったわけですが、当時好評を頂き、この異業種コラボレーションを具現化する格好となった「瓶スピーカー」を紹介します!
偶然の一致
作製したもの:酒瓶スピーカー(四合瓶 / 一升瓶)
材料:四合瓶と一升瓶 各2本 / FE83NVとFE103NV 各2pcs / SPKケーブル
買ってきた瓶の底にFE83NVがすっぽりと入ったときは驚きました。偶然なのか必然なのか、、、なぜかぴったりだったんです(笑)
作り方は、瓶の底を抜いてスピーカーを接着するだけです。瓶自体が鳴ってくれることを期待して、吸音材等は入れませんでした。
瓶の底を切り取る際は市販のガラス瓶用ノコギリを使用しました。あらかじめ円周状にキズを付けておくと、鋸の引っかかりが良く、綺麗に切れます。
とはいっても加工することは難しいですし、ガラスを切る作業なので十分に注意をしてください。綺麗に切れたとしても切り取った面はそのままだと非常に危険なので、やすり等で削ってください。注ぎ口の方からスピーカーケーブルを通してスピーカーに接続し、瓶とスピーカーを接着します。
ちなみに、左の写真の台は某雑貨店のワインラックです。サイズが丁度よかったので使用しました。
音圧周波数特性も測定しましたので、記載します。どうぞ参考にしてください。弊社の無響室で測定しました。スピーカー中心軸上距離1mの結果です。
四合瓶スピーカー(FE83NV)の音圧周波数特性
一升瓶スピーカー(FE103NV)の音圧周波数特性
周波数特性を見ると、意外とまともですよね。聴感上、若干詰まった感覚はありますが、瓶自体が響いて鳴ってくれているので、高音域には不満はありません。低音域はもうちょっと工夫が必要かな?
フルレンジの小口径ならではの遊び方、ご参考頂けましたでしょうか。
ネットで検索してみると、ワインボトルやウィスキーボトルで作製している方もいるようですよ。大好きな銘柄ラベルの瓶スピーカーなんて、インテリアとしても楽しめますよね。気になった方、ぜひとも挑戦してみてはいかがでしょうか。
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