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本日の手組ホイール STANS CREST MK4×FORMOSA
皆様こんにちは。FORZAの風間です。
手組ホイールのご紹介が続きます。ありがとうございます。
今回はグラベル用途のホイール。
なのですが。。。
・ちょっと面白いホイール
今回はちょっと面白い指定があります。
CannondaleのAIオフセット仕様で組むこと。
フレームがDISC側に6mmオフセットしているため
通常のホイールを取り付けると
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138240689/picture_pc_38ee8aef2eb15c5989d27c62c30b3a6d.jpg?width=1200)
このようにドライブ側にホイールセンターが
ずれている状態になります。
これじゃ乗るの怖いというか乗れないですよね。
なのでこのオフセット分を計算してホイールを組んでいきます。
DISC側に6mmオフセットさせて組むだけなので
手順としてはそこまで難易度高くありませんが
すでにピタピタでスポーク長の出ている
完組ホイールについては
6mmオフセットさせるのはかなり厳しいでしょう。
DISC側のスポークについては
ニップルを破壊する覚悟でテンションをあげて
逆にドライブ側はタルタルになりますから。
センターが出てても乗りたくは。。。無いですよね。
こういう特殊なフレームへの
対応力の高さも手組ホイールの利点でしょう。
まぁフレームがオフセットしてることなんて
ほとんどありませんが(笑)
リアのスポーク長にだけ注意です。
今回のホイールの場合およそ±2mmとなっており
丁度左右のスポーク長が逆転する形でした。
・リム(STANS CREST MK4 28H)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138207182/picture_pc_214a50bcb0720e48b601d883a924171b.png?width=1200)
XCリムの定番 CRESTシリーズ。
MTB用のリムになりますが、29インチで399gと軽量で
強度も確かなので、グラベル用途のホイールにも最適。
スポークホールが中心からずれているオフセットリムで
今回のバイクに合わせるにあたっては、
オフセットリムが必須かなと考えています。
このフレームもオフセットリムも
恐らく考えていることは一緒で
リアホイールのおちょこ量を
調整(減らす)することを目的としています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138243515/picture_pc_4e9c9be54a9bb94f62798169ff85c382.png?width=1200)
DISC側のスポークは角度が大きく視認できますが、ドライブ側はほとんど見えません。
当然ながらローター台座の無いリムブレーキ用はおちょこ量がさらに増えます。
皆様も自分のバイクの後輪を
正面から見てみてください。
基本的にDISC側のスポークのほうが
張り出しの角度が大きくなりますよね。
フリーボディのスペースを確保しなければいけない
多段ギアの場合こういったアンバランスが起きてしまいます。
じゃあフレームまたはリムをDISC側に
オフセットさせてあげようよ、というのが基本的な考え方かと。
おちょこ量が減ることで、
スポークテンションの左右差も少なくなりますし
基本的には良いことしか無いと思います。
フレームをオフセットさせた場合は
メーカー指定ホイールを使うか、
今回のように手組するしかなるので
ちょっと選択肢が狭まりますが。
リム内幅は25mm。
34C~40C辺りが相性の良いタイヤになる感じでしょうか。
最大で2.3インチのMTBタイヤまで対応しているので
50Cとかも全然OKですね。
・ハブ(ROAD DISC)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138207185/picture_pc_dbf62f3cdc6ea4703ad6b7fff3109318.jpg?width=1200)
この価格でXDR使えるハブってなかなか無いのですが
流石かゆいところに手の届くFORMOSAです。
デザインもシンプルであっても
決して安っぽさみたいなものは感じさせません。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138243891/picture_pc_b3a112f3bed654c01776e7db67d7cd0b.jpg?width=1200)
フリーは四つ爪。
ジジジ…と小気味の良いフリー音。
とても33,000円とは思えない音色。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138243892/picture_pc_15b1b0fb22638a617be35d0d849e2d2f.jpg?width=1200)
そうそうハブは出荷状態だと
グリスアップが十分では無いことの方が多いので
こうやって必ず中を開けてお客様のスタイルに合わせて
チューニングします。
・スポーク&ニップル(PILLOR)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138207281/picture_pc_12902c9e687f41602ef8b1981093e616.jpg?width=1200)
今回も使用するのはPILLOR SPOKE。
今回は重量面も考慮し#15のプレーンスポークをチョイス。
手組の良いところはこうやって自分の用途に合わせて
細部を微調整出来るところ。
カラーで遊んだりするイメージを
持っている方が多いと思いますが
価格を抑えつつなるべく軽量化したい。とか。
フレーム特性にあったリムを選ぶ。とか。
バランスを調整する事が出来るのが良いところ。
先日使用した上位グレードのトリプルバテッドと比べると
カットする際やや柔軟性が高い印象を受けました。
基本的にスポークもグレードが上がると硬く強くなる傾向。
SAPIMのトップグレードなんかは
スポークカット不可とされていたりします。
・ホイール組み(駆け足でどうぞ)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138244687/picture_pc_e5d0bff93bb921628b3716ffed77e514.jpg?width=1200)
スポークは下処理済。
カットしてネジを切って脱脂して
スポークプレップを塗布して乾燥させてあります。
一番時間かかるのがこのスポークを
準備するところだったりします。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138244574/picture_pc_4d653b4e57a2ebafca4b6dcceca3e219.jpg?width=1200)
ホイールを編んでいくのは割とスピーディー。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138244577/picture_pc_170dbb2cb1d18ccc6401277008527231.jpg?width=1200)
こんな具合に片側ずつ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138245007/picture_pc_11cfc83251e0d3ca92353ce775bd8f56.jpg?width=1200)
仮組みが完了。
テンション調整と振れ取りを行います。
最初はこんな感じで左右上下自由自在に振れています。
振れはアルミリムの場合顕著で
カーボンリムは仮組状態でも振れが少なかったりします。
![](https://assets.st-note.com/img/1713868574293-7t6rpAjv3I.jpg?width=1200)
都度テンションも確認。
リムにやスポークに張力指定があるので
範囲内やや高めに張っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1713868681678-2xb5dppD7h.jpg?width=1200)
6mmオフセットで組むためにセンターゲージの
リミッターを解除しておきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1713868732232-OnrE1p7L9O.jpg?width=1200)
振れ取りを行いながらDISC側にリムをオフセットさせていきます。
テンション調整及び振れ取り→オフセットチェックの繰り返し。
終盤戦。動画では分かりにくいですが、
微妙に縦振れが残っているのでこれも取り除きます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138247764/picture_pc_a48f38f0e40b96cfdf1fbc387ac6cd1b.jpg?width=1200)
多分Cannondaleの取扱店だと6mmオフセットの
治具があると思うのですが、
当店では取り扱いが無いのでノギスでチェック。
ざっくりしたところは隙間に
12mmアクスル入れてみて
クリアランスを確認したりしています。
見づらいですがドライブ側‐6mm、DISC側+6mmで
センターゲージをあてると12mmとなります。
これでDISC側に6mmオフセットさせたホイールが完成しました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138244579/picture_pc_73b387df2934fb4877327519c31a372d.jpg?width=1200)
完成です。ブラックリム&ブラックハブでプレーンな仕上がり。
スキンサイドのタイヤを使ったりするのも良さそうですね。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138244582/picture_pc_c6e1263e360a4de0cd99efc17240486a.jpg?width=1200)
重量は1,592g
SHIMANO GRXのアルミモデルRX570が前後1,720gなので
グラベル用のアルミホイールとしては
十分軽量な部類では無いでしょうか。
連日の手組ホイール編はこの辺で一旦完結になります。
オーダーが入ればまた紹介ブログ書けるので
皆様、オーダーお待ちしています。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。
BIKE SHOP FORZAの風間(カザマ)でした。
それでは。また。
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