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自己研鑽(4年 #10 窪田 圭祐)
進学・就職を目前に最後の最後まで活動を続けた、今年の卒業生6人。
逆境を乗り越え、チームの軸としてFORZAを支え、卒業前最後の大会では、創部初となる大学日本一の達成に導く活躍を見せてくれました。
そんな彼らが、4年間の経験や思いについて綴りました。ぜひお読みください。
6人目は、#10 窪田 圭祐(くぼた けいすけ)です。
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今回で本当に最後のnoteになります。
テーマはありません、何でも好きなように書けとのことです。ありのままの、4年分の窪田圭祐をここに記します。
まず、卒業という言葉についてはまだ実感がありません。
1週間の始まりは月曜日のフットサルスクールのアルバイトから。
火曜日は飲食バイト。
水曜日は21時まで練習して、急いでらーめん政を食べに行って22時半からzoomミーティング。
木曜日は夜までバイトして、金曜日は朝6時半から練習、夕方のサテライトの指導。
土日は毎週のように九州各地でリーグ戦。
こんな生活がまだ、続くのかと。
練習はきついのかな、テスト勉強の時間あるかな、と憂鬱な気持ちが半分。
今週の試合も勝てるかな、どんな良いプレーができるかな、とワクワクが半分。
そんなことを毎週毎週考えていたら、目の前にこの生活の終わりが見えてきました。入学前に想像していた大学生活とはかなりのギャップがあったけど、後悔はありません。
結構きつかったし、毎日忙しなく生きていたけれど、なぜ後悔がないかって。
その理由は明白なわけで。
ある程度の結果がついてきたから。
部活動に費やした時間に見合う、等価価値が返ってきたから。
インカレ九州大会を2連覇し、全国5位になったこと。九州大学リーグも2連覇し、大学日本一になったこと。
全日本選手権も九州大会で優勝して、本大会でプロと公式戦をしたこと。片手では納まらないほど、全国大会には出場した。
だけど、この結果はチームのみんなにとって同じように価値があることではない。
試合に出た、点を決めた、応援席に居た、LIVE配信を見てた。いろんな立場があって、いろんな感情があって、その中でも自分にとっては満足のいく相応しい結果が得られたと思う。
特に、全日本選手権でアグレミーナ浜松と戦ったことは、全てのアマチュアフットサル選手が目指す場所で、キャプテンとしてこの経験ができたことは自分の人生で最大級に輝いた瞬間だった。
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思い出語りはこのへんにして。
歴代の卒業noteで面白かった人たちって多分、4年間でこんな苦しいことがありました。でも諦めなかった、やり遂げた成し遂げた、自分を変えた。そんな経験をつらつらと書き留めることが、感情移入もしやすくて面白いんだと思う。
でも、そんな経験が僕にはない。
苦しいことが苦しいままで終わってしまったからだ。
小学1年生から高校3年生までのサッカー人生でも、ラントレが死ぬほど嫌いで泣きながら走っていたこと以外は、何も苦しいことなんてなかった。試合に出れるし、全然怒られないし。
プロになるつもりもさらさらなかったから、楽しければそれでよかった。
大学生になってからものびのびとフットサルを続け、2年生からはチームの中心として試合に出るようになった。
3年生になり、キャプテンを務め始めたあたりからだろうか。
チーム目標は大学日本一なのに、みんなの競技に対する熱量が伴っていないと思い始めた。
朝練には遅刻してくるし、毎回同じ内容で練習が止められて、セットプレーのサイン覚えてない、前回練習休んだからわかりません、って。
サテライトからトップに練習参加してるだけだから、わからなくて当然でしょ、って。
コート内外でコミュニケーション取りましょうって言われても、喋るのはいつも同じ人。
SNSみんなで頑張ろうよってチームで決めてるのに、自分たちが主役の代になったから頑張り始めるとか、恥ずかしくてそんなキャラじゃありません、とか。知らんわ。
もちろん、そっち側に合わせるようなチームではないけれど、みんなで決めたことくらいやろうよ。プレーが良くても誰が応援してくれるの。
"みんな本当に、大学日本一になりたいのかな"
そんな疑問が一生頭をよぎり、なんで自分だけこんなに時間を費やして(自分だけではないんだけど)練習して、指導して。
これ以上頑張らなくても、試合に出れる。
本気で練習しなくても、試合に出れる。
そう思った瞬間から、練習に行くことすらしんどくなった。
みんなが上手いねって褒めてくれて、みんながボールを集めてくれて、最後は頼んだって託してくれて。
あの環境は心地いいけど、寂しいです。
たかが国立大学、たかが九州、たかがフットサルなのかもしれないけど。
大学日本一になりたいんだったら、もっと必死にやりましょう。
スタッフを日本一にしないで、どうやって恩返しするんですか。
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今年、インカレに出れず目標を修正して、最後の地域CLで大学日本一を獲ったけれど、本音を言うと今年1年の取り組みは大学日本一になるチームの取り組みじゃなかったはず。
自分も、そのうちの1人。
自分だって最初からフットサルを知っているはずもなく、のびのびとプレーする中で、フットサルっていうのはこういうもんだぞって。先輩たちが僕にフットサルを教えてくれたように、僕も後輩たちにフットサルを教える責務があった。
でも、これを今話しても伝わらないんだろうな、前も話したんだけどなって思うと、思うように伝えることが出来なくなって。
3年生の時にはキャプテンという立場と責任感があったからか、先輩後輩関係なく言い合っていた時とは異なり、4年生になってからは練習中に人のプレーに指摘することがなくなった。
自分がやらなきゃいけないことだって気づいていたけど、最後まで自分を変えることができなかった。
全国大会とか自分の力だけで行けるわけじゃないのに。その経験を、後輩たちには言葉で伝えることができなかった。
いつも周りのせいにして。自分さえできてればそれで良いわけもないのに。本当に申し訳ないことをしたと思っている。
でも、せめてもの償いとして、フットサルとは、チームを引っ張るとは、10番を背負うものとは、そして大学日本一の景色、これらはプレーで後輩たちに示すことができたのではないだろうか。
最後まで自分を変えられなかったことに後悔はありますが、自分の弱さを見つけさせてくれたという点では、試合結果以外にもFORZAでの活動には価値があるってことを証明できた気がする。
これも大学生で、4年の最後まで部活を続けた成果かな。
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あとは各方面にメッセージを。
試合前に必ずトイレに行く僕に小学生みたいなあだ名を付けた後輩たちへ
これまでに述べたように、僕の態度からも最低な先輩だなって思ったこともあると思います。
でも、最後まで信じて一緒にプレーしてくれたことにはすごく感謝しています。
大学日本一になったことは素直に嬉しいことだけど、今後君たちが大学日本一を目指して活動するならば、この取り組みを基準としてしまうのではないかと不安です。
もっとやりましょう。今度は大学選手権と地域CL2連覇してから長崎大学はすごいんだぞ、スタッフも日本一だぞってことを証明してきてください。
真平、輝弥、田村、康太、立石
それぞれトップチームにいたりサテライトチームにいたり、幹部の役職があったりなかったり。いろんな立場で接することが多かったけど、やっぱり同い年での会話は一味違って、真面目な会話はほとんどしたことがないくらい面白かったです。きついこともあったと思うけど、みんなよく4年まで続けました。4年間ありがとう。
そうたさん
4年間大変お世話になりました。僕たち毒舌コンビすぎて周りには聞かせられない話がたくさんありますが、暇さえあれば平日の昼間からフットサルの話をLINEでしてきて、仕事してるはずだよな〜でも影分身の術使ってるから普通か〜と変な妄想してました。
そうたさんは俺は指導者になった方がいいって言うけど、このnoteを見て考え直してください。僕には死ぬほど向いてません。笑
僕がこれほどフットサル脳になったのは、間違いなくそうたさんのせいです。まんまとハマってしまいました、悔しいですが楽しかったです。
本当にありがとうございました。
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これまで応援してくださった、全ての皆様へ
4年の最後に大学日本一になった時、信じられないくらい大量のメッセージを頂きました。
LIVE配信を見てくれて、結果報告を見てくれて、頑張ってよかった。心からそう思うことができました。
大きな大会でなくても、リーグ戦を毎回見てくれた友人や、部活で遊びを断っても何度も遊びに誘ってくれた友人にも、結果で恩返しできたかなと思ってます。これからいっぱい遊びましょう。
両親には金銭面も含めてたくさんの支援をしてもらいました。大学日本一になったからチャラにしてください。最後に現地でいいもの見せれてよかったです。
最後になりますが。僕はこのnoteにて、大学生フットサラーという肩書きがなくなります。
大学生だからできたこと。大学生ならではの活動。大学生らしいプレー。
大学4年間をこの部活に費やして本当に良かった。そう言って終わることのできる、この生活に感謝して。
長崎大学フットサル部FORZA 窪田圭祐
これにて
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#10 窪田 圭祐
学年:4年
学部:工学部
出身校 / 出身県:福岡県立新宮高等学校 / 福岡県