ミーハーな私が釘付けになったあの日
◎『愛していると言ってくれ』
1995年にTBSで放送されたドラマ『愛していると言ってくれ』
常盤貴子さんと豊川悦司さん主演のこのドラマに、私ははまっていました。
豊川悦司さん演じる聴覚障害者の画家の青年と、常盤貴子さん演じる女優を目指す女性のラブストーリーです。
主題歌はドリカムの「LOVE LOVE LOVE」で、矢田亜希子さんの女優デビュー作でもありました。
このドラマは2020年に再放送され、それを見て当時のことを思い出しました。
◎撮影現場に遭遇!
当時私は、海の近くに住んでいました。
ドラマの放送当時、まだ娘が2歳半くらいで、週末にはよく家族でドライブに出かけていました。
その日もいいお天気で、海の近くの岬を訪れていました。
岬の先の展望台から細い道を下って海の近くまで来たところで、男性が人々を誘導している姿が目に入りました。
近づくと若い男性に「TBSです。今、撮影をしているのでしばらくお待ち下さい」と言われました。
そして海側の方へは下りないでほしいとお願いされたのでした。
ドラマの撮影とは思わず、誘導に従って道を下っていくと右下の海岸沿いの岩場に人が集まっているのが見えました。
遠巻きに近づくと、すごい望遠レンズを付けた高そうなカメラを構えた男性たちが、黙ってある一か所にレンズを向けていました。
カメラマン? 何の撮影?
と思いつつ近くを通り過ぎながら、レンズの先に目をやると、なんとそこには豊川悦司さんと常盤貴子さんがいるではありませんか!
ええ! もしかして、これって、例の、あの、私が、毎週、楽しみにしている、『愛していると言ってくれ』の撮影なんじゃないの!?
ミーハーな私の足は根が生えたように、そこから動けなくなりました!
しばし呆然と二人にみとれる私。
水際でバシャバシャする常盤貴子さん、めっちゃ可愛い!(≧▽≦)
佇む豊川悦司さん、すらっとしてかっこいい! ていうか美しい!(≧▽≦)
なんなの? 私と同じ人間なの? 信じられない!
え? こんな岩場に豆電球みたいな昭和っぽい街灯が立ってる!
なんなの? この雰囲気! これがテレビの力なの!?
もちろん撮影の邪魔になってはいけないので、心の中だけで大騒ぎしていました。
同じシーンを何度も何度も撮影しながら、モニターを見る二人。
はぁ~、これがドラマの撮影現場なのかぁ~。
そう、二人は同じシーンを何度も撮影すること1時間。
その間、ただうっとりと見つめる私と、すごい望遠レンズを構えるおそらくファンぽい男性陣。
夫がしびれを切らして「いつまで見てるつもり」というまで、私はただのミーハーな野次馬と化したのでした。
このシーンがいつ放送されるのか、楽しみで楽しみで、以前より、よりいっそうこのドラマの放送日を楽しみにするようになったのは言うまでもありません。
さて、私が1時間も見とれていた例のシーンは、ドラマではなんとほぼ使われておらず、夜の街灯が点いたシーンがほんの数分放送されただけでした!
それはつまり、私が去った後、日が暮れてからもずっと撮影を続けていたと言うことで、いったい何時間かけてあの数分のシーンを撮ったのだろうと思ってしまいました。
いや~、驚きました。
あんなに何時間も撮影していたのに、ほんの数分しか放送されないなんて。
ドラマ作りって大変なんだな、と思った出来事でした。
それにしても、間近で生で拝見した常盤貴子さん、ほんとうに可愛かったです♡
豊川悦司さんは、美しかった! 男性に美しいなんて変かもしれませんが、美しいという言葉がぴったりでした。
不思議だったのは、あのすごい望遠レンズをつけた高そうなカメラを持った人たちは、いったいどうやってあの撮影現場を知ることができたのでしょうか。
まだTwitterもない時代。 不思議でした。
そして撮影を見ることなく素通りしてく人たち。
私が特別ミーハーだったのでしょうか? 笑
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
当時話題のドラマの撮影現場に偶然遭遇した、私のレア体験でした。
ミーハーな私は、初めて見るドラマの撮影に釘付けになりました。
ところでミーハーという言葉はもはや死語でしょうか? 笑